テレビチューナーカードとは:仕組み・種類・接続・録画機能をわかりやすく解説

テレビチューナーカードの仕組み・種類・接続方法・録画機能を図解でわかりやすく解説。PCで地デジや録画を始めたい方必読の入門ガイド。

著者: Leandro Alegsa

テレビチューナーカードは、地上波・衛星・ケーブルなどのテレビ信号をパソコンで受信し、表示・録画・配信できるハードウェアです。多くのチューナーはビデオキャプチャ機能も備え、いわゆるデジタルビデオレコーダー(DVR)と同様に番組をハードディスクへ保存したり、ライブの一時停止(タイムシフト)や番組のスケジューリング録画ができます。

主な種類

  • DVB-S2チューナーカード(衛星放送向け)
  • DVB-T / DVB-T2(地上波デジタル)
  • DVB-C(ケーブル)
  • ISDB-T(日本の地上デジタル放送)
  • ATSC(北米向け地上デジタル標準)
  • アナログチューナー(旧式のNTSC/PALなど、アナログ信号をキャプチャ)
  • D-Link外付けTVチューナーのようなUSB外付けタイプ(ノートPCや外出先で便利)
  • ビデオカードにチューナー機能を統合した製品(例:All-In-Wonder系)

内部構造と仕組み

チューナーカードは大きく分けて以下の機能ブロックで構成されます。

  • チューナー部:受信周波数を選局して中間周波数(IF)に変換する部分。
  • アナログ→デジタル変換器(ADC):アナログ信号をデジタル化する(アナログ放送や一部の受信系で必要)。
  • 復調器(デマルチプレクサ):デジタル変調された搬送波から映像・音声データを取り出す。
  • インタフェースロジック:PCI/PCIe/USBなどを通じてPCとやり取りする回路やバッファ。
  • オンボードプロセッサ/ハードウェアエンコーダ:一部の高機能カードは映像のエンコード(MPEGやH.264/H.265)をハードで行う。低価格品はハード側に復調/復号を行うプロセッサがなく、ソフトウェア(PCのCPU)で処理するものがあり、これを「CPU依存型」と表現することがあります(Winmodemの話と似ています)。

インターフェースと接続形式

  • PCI / PCI Express(PCIe):デスクトップ向けで最も高速かつ安定。最近はPCIeが主流です。
  • ノートPC向け:PCMCIA、ExpressCard(古い)、あるいはUSB外付けタイプが多い。
  • USB外付け:持ち運びや複数マシンでの共有に便利。ただしUSB帯域やレイテンシに注意。
  • 入力端子:同軸(Coax)、コンポジット、S-Video、SCART(地域により)、HDMI入力がある製品もあるが、HDMIはHDCPなど著作権保護によりキャプチャできない場合が多い点に注意。

録画機能とソフトウェア

チューナーカードを使うと、以下のような機能が利用できます。

  • 録画(タイムシフト):番組をファイルとして保存し、後で再生可能。ライブの一時停止も可能。
  • EPG(電子番組表):番組表を元に自動録画のスケジューリングが可能なソフトが多い。
  • 録画フォーマット:MPEG-2、H.264(AVC)、H.265(HEVC)など。保存ファイルは一般的に.ts、.mp4、.mkvなどのコンテナで扱われます。
  • ハードウェアエンコード:カード側でリアルタイムにエンコードするタイプはCPU負荷が低い。
  • DRM/有料放送対応:暗号化された有料放送を扱うには、CIスロットやスマートカード、専用の条件付きアクセスモジュール(CAM)が必要な場合があります。
  • 配信・ライブストリーミング:受信した映像をLAN越しに配信したり、インターネットへストリーミングする用途にも使えます(OBS等の配信ソフトと併用)。

OS・ドライバと互換性

チューナーカードの動作には対応ドライバと視聴/録画ソフトが必要です。WindowsではWDM/BDAベースのドライバが一般的で、LinuxではDVBドライバ群(カーネルモジュール)が広く使われます。購入前に自分のOSで動作するか、チップセットや製品のサポート状況を確認してください。

選び方のポイント

  • 受信方式の確認:自分が視聴したい放送(地上波・衛星・ケーブル)に対応しているかを最優先で確認。
  • 接続形態:デスクトップならPCIe、ノートや持ち運びならUSB外付けを検討。
  • ハードウェアエンコードの有無:長時間録画や低負荷運用を望むならハードウェアエンコーダ搭載機を選ぶと良い。
  • OSとソフトの対応状況:付属ソフトやサードパーティソフトの互換性、Linuxのメインラインカーネルでサポートされているかを確認。
  • 入出力端子・付加機能:アンテナ入力、外部A/V入力、リモコン、CIスロットなどの有無。
  • 評判とサポート:メーカーのサポート状況やユーザーレビュー、ファームウェア更新の頻度も重要です。

注意点とトラブル対応

  • 低価格の「CPU依存型」チューナーは復調やデコードにCPU負荷がかかるため、録画時に高負荷になりやすいです。
  • HDMI入力からの録画はHDCP保護により制限されることが多く、期待した動作をしない場合があります。
  • ドライバの不一致や古いOSでは動作しないことがあるため、購入前にサポートOSとドライバの入手可否を確認してください。
  • 受信品質はアンテナの向き、同軸ケーブルの品質、ブースターの有無に左右されます。映像が乱れる場合はまず物理的接続とアンテナ環境をチェックしましょう。

テレビチューナーカードは、目的(録画・配信・視聴環境)と使用する機器(デスクトップ/ノート/外出先)を明確にすれば、自分に最適な製品を選びやすくなります。機能・インターフェース・OSサポートの三点を確認してから購入することをおすすめします。



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