UiT ノルウェー北極大学(トロムソ大学)- 概要・歴史とキャンパス紹介

UiT(ノルウェー北極大学)—トロムソを拠点に設立から合併の歴史、アルタやナルヴィクなど多拠点キャンパスの魅力と学術活動をわかりやすく紹介。

著者: Leandro Alegsa

トロムソ大学(UiT, "The arctic university of Norway")は、ノルウェーの大学である。メインキャンパスはトロムソにあります。また、アルタ、ハンマーフェスト、ハルスタ、ナルヴィクにもキャンパスを構えています。メインキャンパスはトロムソ島の北、トロムス郡に位置する。

1971年、ノルウェー政府によって設立された大学です。その後、複数回の合併を経て現在の多地点型の大学組織になりました。主な合併は次のとおりです。

  • 2009年、トロムソ大学校(Tromsø University College)と合併
  • 2013年、フィンマルク大学校(Finnmark University College)と合併
  • 2016年、ハースタッド大学カレッジ(Harstad University College)と合併
  • 2016年、Narvik University Collegeと合併

これらの合併により、UiTは地理的範囲と教育・研究領域を大きく拡大しました。特にトロムソ大学校(Tromsø University College)との合併により、ノルウェーで最も古い教育機関の歴史的系譜も継承しました。トロムソ・ユニバーシティ・カレッジの起源は1826年2月7日に設立されたTrondenes seminarにさかのぼります。

教育と研究の特徴

UiTは、北極圏をフィールドとした教育・研究を強みとする大学です。人文・社会科学、自然科学、医療・保健、海洋・水産、工学、法学、芸術など幅広い分野をカバーしており、特に以下の領域で国際的に知られています。

  • 北極・気候変動研究:北極域の環境変化や気候変動に関する基礎から応用までの研究。
  • 海洋・水産科学:漁業科学や海洋資源の持続可能な利用に関する研究。
  • 先住民族(サーミ)研究:サーミ文化、言語、権利に関する教育・研究。
  • 医療・公衆衛生:北極圏特有の医療ニーズに対応する研究や地域医療との連携(大学病院との協力)
  • 宇宙・大気・物理学:オーロラ観測や宇宙物理分野での研究拠点。

また、UiTは国際共同研究や交換留学プログラムにも積極的で、英語で提供される修士・博士課程プログラムも多数あります。学生数は概ね約17,000人規模(年度により変動)で、教職員も数千人規模にのぼります。

キャンパスと施設

メインキャンパスのあるトロムソは北極圏に近く、自然環境と都市機能が共存する場所です。キャンパス内外には次のような施設や特徴があります。

  • 大学図書館や研究所、専攻ごとの実験設備やフィールドステーション。
  • トロムソ博物館や自然史コレクション、北極に関する展示を持つ施設(大学附属の博物館等)。
  • 大学病院(University Hospital of North Norway)との連携による臨床・医療研究環境。
  • 屋外活動やフィールド調査が盛んで、夏の白夜(ミッドナイトサン)や冬のオーロラ観察が学生生活の一部となる地域性。
  • アルタ、ハンマーフェスト、ハルスタ、ナルヴィクの各キャンパスは、それぞれ地域特性に合わせた教育・研究を展開しており、地方との連携や地域貢献が重視されています。

国際性と地域貢献

UiTは北極研究ネットワークや国際的な大学連携(例:UArcticなど)に参加しており、多国籍の研究プロジェクトや学生交換を通じて国際性を維持しています。一方で、ノルウェー北部の地域社会や先住民族コミュニティと密接に連携し、地域医療、教育、文化保存などに貢献しています。

訪問者や留学生にとっては、北極圏ならではの自然体験と先進的な研究資源が魅力となる大学です。各種プログラムや入学手続き、研究施設の詳細は公式情報で確認することをおすすめします。



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