めまい(眩暈)とは|片頭痛関連めまいの原因・症状と対処法

めまい(眩暈)と片頭痛の関係をわかりやすく解説。原因・症状の見分け方と即効でできる対処法を詳述。

著者: Leandro Alegsa

めまいは、周囲の世界や自分自身が回っているように感じる「回転感」や、ふらつき・立ちくらみ・視界の揺れなどの感覚を指します。めまいはさまざまな病気や状態で起こりますが、片頭痛が原因で起きるものは片頭痛関連めまい(vestibular migraine)と呼ばれます。片頭痛の発作の前(前兆期)や発作中、あるいは発作と発作の間(間欠期)にめまいが起こることがあり、片頭痛患者の中には「頭痛よりもめまいが主要な症状」である人もいます。

めまいの感じ方(種類)

  • 回転性めまい:周囲がぐるぐる回る、または自分が回っているように感じる。
  • 浮動感・ふらつき:足元がおぼつかない、不安定な感じ。
  • 立ちくらみ(前失神感):失神しそうなめまい、血の気が引く感じ。
  • 視界の揺れ(動揺視):目を開けていると視界がぶれる・揺れる。
  • いずれのタイプでも吐き気や嘔吐、頭痛、光・音に対する過敏を伴うことが多い。

原因と考えられるメカニズム

片頭痛関連めまいの正確な原因は完全には解明されていませんが、中枢神経(脳幹や小脳、前庭核など)や大脳皮質の異常な興奮伝播、血流の変動、神経伝達物質(セロトニンなど)の変化が関与すると考えられています。遺伝的な素因を持つ人に、睡眠不足、ストレス、特定の食べ物、ホルモン変動、強い光や動きなどの誘因が加わると発作が起きやすくなります。

めまいが起きるタイミング

  • 前兆期(プロドローム/オーラ):頭痛より先にめまいが起こることがある。
  • 頭痛期:頭痛と同時にめまいが現れる場合がある。
  • 間欠期:発作と発作の間にも反復的にめまいを感じる人がいる。

鑑別診断(他の原因と区別するポイント)

  • BPPV(良性発作性頭位めまい症):頭の向きを変えたときに数秒〜数十秒の強い回転性めまいが起こる。Dix–Hallpike検査で誘発されることが多い。
  • メニエール病:反復するめまい発作に難聴や耳鳴りを伴う。
  • 前庭神経炎(内耳性めまい):比較的長時間続く強い回転性めまいで、急性発症し歩行困難になることがある。
  • 起立性低血圧:立ち上がった時に起きる立ちくらみが特徴。
  • 脳卒中などの中枢性病変:神経症状(麻痺・言語障害・視野障害など)を伴う場合は緊急受診が必要。

診断

診断はまず詳しい問診(めまいの性状、持続時間、誘因、頭痛や聴覚症状の有無、既往歴)と神経学的診察が基本です。必要に応じて以下の検査が行われます。

  • Dix–Hallpike検査、頭位変換検査、頭眼反射検査(HIT)などの体位・眼振検査
  • 聴力検査(難聴の有無確認)
  • 神経画像(MRIなど)※脳卒中や他の中枢性疾患が疑われる場合
  • 血液検査や心電図など、全身状態をみる検査

国際的な診断基準(片頭痛とめまいの時間的関連性、反復性、他疾患の除外)に基づき診断されます。

治療と対処法

片頭痛関連めまいの治療は、発作時の症状を和らげる対症療法と、発作を減らす予防療法の両面から行います。

  • 発作時の対処
    安静にして明るさや音を避け、揺れを抑えるために横になる。水分補給や吐き気があれば抗吐気薬を使うことがあります。短期間のめまい抑制薬(抗めまい薬、ベンゾジアゼピン系など)を用いる場合もあります。片頭痛薬(トリプタン)が有効なこともありますが、個人差がありますので医師と相談してください。
  • 予防療法
    発作回数や日常生活への影響が大きい場合、予防薬の使用を検討します。薬剤としては、β遮断薬、カルシウム拮抗薬(フルナリジンなど)、抗うつ薬(アミトリプチリン等)、抗てんかん薬(トピラマート、バルプロ酸等)などが用いられることがあります。適切な薬の選択は個々の症状や副作用のリスクを考慮して行います。
  • 薬以外の対策
    規則正しい睡眠、十分な水分と食事、ストレス管理、トリガー(光、特定食品、アルコールなど)の回避、禁煙など生活習慣の改善が重要です。理学療法としての前庭リハビリテーションが有効な場合もあります。

いつ受診・緊急受診が必要か

以下の症状があるときは速やかに医療機関を受診、または救急外来へ行ってください:

  • 突然の激しいめまいで歩けない、立てない
  • 顔や手足のしびれ・麻痺、言葉が出にくい、視野障害などの神経学的症状を伴う
  • 激しい頭痛や発熱、急速に悪化する難聴や耳鳴りがある

経過と生活上の助言

片頭痛関連めまいは慢性再発性の経過をたどることがあり、適切な診断と治療で症状が管理できる場合が多いです。日記を付けてめまいと頭痛の発生状況・誘因を記録すると、治療やトリガー回避に役立ちます。治療方針は個人差が大きいので、症状が続く場合や生活に支障が出る場合は専門医(神経内科、耳鼻咽喉科、めまい外来など)と相談してください。



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