バークレー・スクエアは、1933年のアメリカの恋愛ファンタジー映画。監督は、フランク・ロイド。この映画は、ジョン・L・バルダーストンの同名の戯曲と、ヘンリー・ジェームズの未完の小説『The Sense of the Past』を原作としている。主演はレスリー・ハワード、ヘザー・エンジェル、ヴァレリー・テイラー、アイリーン・ブラウン、ベリル・マーサー、アラン・モーブレー。配給は20世紀フォックス。興行的には期待ほどの成功を収められず、チケット販売ではあまり儲からなかったが、1934年にアカデミー賞にノミネートされた。1951年に『I'll Never Forget You』としてリメイクされた。
あらすじ
本作は、現代(当時の1920〜30年代)の人物が過去の世界へと入り込み、そこで恋愛と人間関係の葛藤に直面するというファンタジーとロマンスを組み合わせた物語。主人公が偶然にも18世紀のロンドンに迷い込み、当時の社会習慣や価値観、登場人物たちとの交流を通して、自身の愛や生き方について深く向き合う過程が描かれる。時代の違いによるすれ違いや、過去と現在をどう受け止めるかという普遍的なテーマが作品の中心である。
制作・キャスト
- 監督:フランク・ロイド — 当時すでに著名な監督で、多くの時代劇やドラマを手がけていた。
- 原作:ジョン・L・バルダーストンの戯曲、およびヘンリー・ジェームズの未完の小説『The Sense of the Past』。
- 主演:レスリー・ハワード(主演)、ヘザー・エンジェル、ヴァレリー・テイラー、アイリーン・ブラウン、ベリル・マーサー、アラン・モーブレー。
- 配給:20世紀フォックス
評価と興行
公開当時、作品は演技や美術、衣裳の出来栄えについては一定の評価を受けた一方で、興行的には大成功とは言えなかった。世界恐慌の影響や観客の嗜好の変化が一因とされる。批評家の間では、レスリー・ハワードの繊細な演技や、時代描写の丁寧さが賞賛されることが多かった。1934年にはアカデミー賞にノミネートされており、作品としての評価も一定のものがあった。
リメイクと影響
本作はその後も評価され続け、1951年に映画『I'll Never Forget You』としてリメイクされた(リメイク版の主演はタイロン・パワーなど)。オリジナルの物語構造や「過去と現在が交差するロマンス」というコンセプトは、その後のファンタジー映画やタイムトラベルものに影響を与え続けている。
備考
- 原作にはヘンリー・ジェームズの未完の要素が含まれており、映画は戯曲版と小説の要素を組み合わせて脚色されている。
- 制作当時の映像表現や美術、衣裳は時代劇としての趣を重視しており、現代との対比が作品の魅力になっている。