Whorl(ワール/渦巻)とは:意味・定義と種類・事例
Whorl(ワール/渦巻)の意味・定義から主要な種類や実例まで図解でわかりやすく解説。生物学やデザインでの応用例や見分け方も紹介。
Whorlは渦巻き模様の一種です。
その他、whorlの意味は以下の通りです。
基本的な定義
whorl(ワール/渦巻)は、中心から同心円やらせん状に回転・広がる形状や模様を指します。自然界・生物学・芸術・工学などさまざまな分野で見られる汎用的な概念です。
分野別の主な種類と意味
- 指紋(バイオメトリクス)におけるwhorl
指紋の分類の一つで、中心に渦状の丘があるパターン。分類にはプレーン・ワール、ダブル・ループ、アクセデンタル(異常)ワールなどが含まれ、個人識別や法科学で重要です。
- 植物学(葉輪:leaf whorl)
茎の同一節から複数の葉や枝が放射状に輪生する配置を「葉輪(whorl)」と呼びます。例:アサガオの一部、ルピナスなど。
- 軟体動物や貝類の螺旋(shell whorl)
巻貝の殻は複数のワールで構成され、成長とともに新しい渦巻が追加されます。貝の同定や成長史解析に使われます。
- 流体力学・物理の渦(vortex/whorl)
水や空気など流体が中心を持って回転する構造。台風や渦潮、蛇行流などの記述で用いられます。
- 工芸・テキスタイル(spindle whorlなど)
紡錘(spindle)に取り付ける重り(whorl)や、模様としての渦巻きデザインが含まれます。装飾や機能部品として現れます。
- 美術・デザインのモチーフ
建築装飾、陶磁器、織物、ロゴなどで渦巻文様は古くから使われ、動きや成長、集中を表す象徴として用いられます。
観察・分類のポイント
- 中心点の有無と位置:明確な中心があるか、オフセンターか。
- 渦の回転方向:時計回りか反時計回りか(生物学や物理で重要)。
- 層数・巻き数:例として貝の殻ではワールの数が種の識別に役立つ。
- 規則性・対称性:完全な同心円か、螺旋的に伸びるか。不規則な「アクセデンタル」も存在。
事例と応用
- 法科学:犯罪捜査での指紋照合においてワールパターンは重要な識別特徴。
- 生物学・分類学:貝の殻や植物の葉輪は分類や進化の研究材料。
- 気象学:台風や竜巻の渦構造解析に「渦(whorl)」的な概念が用いられる。
- 工芸・文化:伝統文様や現代デザインにおける装飾表現。
語源と用語の注意点
英語の "whorl" は古英語やゲルマン語源を持ち、「渦」「輪」「巻き」を意味します。日本語では「渦巻」「輪生(葉輪)」など分野により訳語が異なるため、文脈に応じて正確に訳す必要があります。
まとめ(ポイント)
- whorl = 渦巻状の構造や模様で、指紋・植物・貝殻・流体・工芸など多岐にわたる。
- 分類や観察では中心・回転方向・巻数・対称性が重要。
- 分野ごとに意味や応用が異なるため、文脈に注意して理解・表現する。

リーフホウル
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