ケビン・ナッシュとは|1959年生のWWE殿堂入りプロレスラー・俳優
ケビン・ナッシュ(1959年生)の経歴を網羅:WWE殿堂入りプロレスラーとしての軌跡、TNA活躍、俳優業や私生活まで詳述。
ケビン・スコット・ナッシュ(Kevin Scott Nash、1959年7月9日生まれ)は、アメリカのプロレスラー、俳優、元バスケットボール選手である。身長は約6フィート10インチ(約208cm)、体重はリング上で表記されることが多いが約145kg前後と非常に大柄で、威圧感のある体格を生かしたファイトスタイルで知られる。現役選手としての活動は限定的だが、レジェンド契約でWWEと契約している。キャリアの中で、WWE(旧WWF)やWCWなど主要団体で世界王座を含む複数のタイトルを獲得し、1990年代のプロレス界に大きな影響を与えた。
経歴(概略)
大学卒業後はバスケットボール選手としての下地を持ち、その後プロレスの世界へ転身。1990年代初頭にWWFに登場し、リングネーム「ディーゼル(Diesel)」としてブレイク。1994年にはWWF王座を獲得するなどトップスターへと駆け上がった。リング外でも仲間内の私的グループ「Kliq」の中心メンバーとして知られ、ショーン・マイケルズ、スコット・ホール(レイザー・ラモン)、トリプルH、ショーン・ウォルトマン(X-Pac)らと深い関係を築いた。
1996年にはスコット・ホールとともにWCWへ移籍し、ハルク・ホーガンらと共に新たな対立構図を作り上げた派閥「nWo(ニュー・ワールド・オーダー)」の主要メンバーとなり、プロレス界の「月曜夜の戦い(Monday Night Wars)」の象徴的存在となった。その後もWCWで世界ヘビー級王座を複数回獲得するなど一時代を築いた。
2004年から2010年まではトータル・ノンストップ・アクション・レスリング(TNA)で活動し、2011年のロイヤルランブルではサプライズ参戦して話題を呼んだ。リング上・リング外を問わず長年にわたり影響力を持ち続け、2015年3月28日には友人でKliqのメンバーであるショーン・マイケルズによってWWE殿堂入りを果たした。
プロレススタイルと決め技
長身とパワーを生かしたパワーファイトが基本で、大型選手らしいビッグブーツやパワーボム系のフィニッシュ技を多用する。代表的なフィニッシャーは「ジャックナイフ・パワーボム(Jackknife Powerbomb)」で、これをフィニッシュとして試合を締めることが多い。試合運びはゆったりとしたテンポから一気にパワーで畳みかけるタイプが多く、相手を圧倒する存在感が持ち味である。
俳優業・メディア出演
俳優としても活動し、映画やテレビドラマに脇役やカメオ出演することがある。プロレス以外の分野でも顔を見せることで、幅広い層に知られる存在となった。
私生活
ナッシュは1988年にタマラ夫人と結婚し、2000年に一時別居したが、その後和解した。二人の間にはトリスタンという名の息子がいる。リング外ではユーモアのある語り口や業界内での人脈が話題になることが多く、後進の指導やメディア露出を通じてプロレス界に関わり続けている。
評価・遺産
ケビン・ナッシュは、1990年代におけるプロレスの商業的成功と変革を象徴する一人と評価される。KliqやnWoを通じて業界の力学に影響を与え、リング上での実績だけでなく、具大的な時代背景の一部として語られることが多い。2015年のWWE殿堂入りは、その功績と時代への貢献が公的に認められた証といえる。
現在もレジェンドとして特別出演やイベント参加を行っており、長年にわたるキャリアと独自の存在感でファンに記憶され続けている。
プロレスで
フィニッシャー
- ケビン・ナッシュ役
- チョークスラム
- ジャックナイフパワーボム(シアドロップリリースパワーボム)
- ディーゼルとして
- ジャックナイフパワーボム(シアドロップリリースパワーボム)
- 右腕ノックアウトパンチ 1993年
- オズとして
- エメラルドシティ・サイドスラム(サイドウォーク・スラム)
- オズツイスター (回転十字固め)
- ヴィニー・ヴェガス役
- スネークアイズ
シグネチャー・ムーブ
- バックボディドロップ
- ビッグブート
- チンロック
- 物干し竿
- コーナーフットチョーク
- セカンドロープにかかった相手へのリープフロッグボディギロチン
- ダブルハンドチョークスラム
- エルボードロップ
- ガットレンチスープレックス
- 片腕振り子バックブリーカー、時にサブミッションへ
- 追い詰められた相手への膝蹴りや背面肘打ちの繰り返し
- スリーパーホールド
- スネークアイ
- ウォーキング・サイドウォーク・スラム
- アームツイスト・ロープウォーク・チョップ
- ボディアバランシェ
- チョークボム
- 円盤投げ
- ダイビング・クロスボディ
- フォールアウェイ・スラム
- ギロチンレッグドロップ
- ガットレンチパワーボム
- トップロープ越しのリープフロッグ・ボディギロチン
- 追い詰められた相手へのバックエルボーの連打
- サイドウォーク・スラム
- シットアウトパワーボム
- スイングサイドスラム
エントランス・テーマ
- ワールドチャンピオンシップレスリング
- エアクラフト・ミュージック・ライブラリー(1991年)より「ライド・ザ・バス」。
- 「エアクラフト・ミュージック・ライブラリー(1992年)より「ヴァン・ゴー
- "Rockhouse" by Frank Shelley (1996-1998。新世界秩序の一環として使用された。)
- "Ready or Not" by The Fugees (1996-1997年。新世界秩序の一環として使用された。)
- "Wolfpac (nWo Wolfpac)" 演奏:C-Murder、作曲:Jimmy Hart and Howard Helm (nWo Wolfpac所属時使用。1998年〜2001年)
- 世界プロレス連盟/エンターテインメント/WWE
- "Diesel Power" ジム・ジョンストン著 (1993年~1995年)
- "Diesel Blues" by Jim Johnston(1995年~1996年、2003年4月7日~2003年8月24日、2011年1月30日)
- ジム・ジョンストン「ジャックナイフ」(2003年)
- "Rockhouse" by Frank Shelley(2002年、2011年8月22日~現在、新世界秩序の一環として使用中)
- トータル・ノンストップ・アクション・レスリング
- デイル・オリバーの "Dre"(2004年11月7日~2005年12月)
- デイル・オリバーの「マイ・ワールド」(2004年11月〜2005年1月、キングス・オブ・レスリング所属時に使用)
- デイル・オリバーの「サターン」(2006-2007年)
- "Main Event Mafia" by Dale Oliver(2008年10月23日 - 2009年、The Main Event Mafiaの一部である間使用された。)
- デイル・オリバーの "Strut" (2007-2009年)
- デイル・オリバー著「サターンロック」(2009年〜2010年)
- "The Band Theme" by Dale Oliver(2010年、『The Band』出演時に使用。)
- "Kevin Nash/Wolfpac Theme (Instrumental)" by Jimmy Hart (2010年、The Bandの一員として使用)
チャンピオンシップと実績
- プロレス・イラストレイテッド
- PWI Most Improved Wrestler of the Year (1994年)
- PWIマッチ・オブ・ザ・イヤー(1995年)(対レッスルマニアXI、ショーン・マイケルズ戦)
- PWIタッグ・オブ・ザ・イヤー (1997年) (スコット・ホールと)
- PWIレスラー・オブ・ザ・イヤー(1995年)
- PWIが発表した「PWI500」(1995年)で、その年のベストシングルレスラー500人のうち1位に選ばれた
- PWI年間ベスト500シングルレスラー(2003年)のうち59位にランクイン。
- PWIがスコット・ホールとのタッグチーム「PWI Years」のベスト100のうち40位にランクイン(2003年)。
- PWIがショーン・マイケルズとのタッグチーム100傑のうち55位にランクイン(2003年)。
- トータル・ノンストップ・アクション・レスリング
- TNAレジェンド選手権 (2回)
- TNA世界タッグ選手権 (1回) (エリック・ヤング、スコット・ホールと共同)
- ワールドチャンピオンシップレスリング
- WCW世界ヘビー級選手権 (5回)
- WCW世界タッグ選手権 (9回) (スコット・ホール (6回)、ダイヤモンド・ダラス・ペイジ (2回)、スティング (1回) と組んだ場合)
- WCW ワールドウォー3(1998年)
- レスリング・オブザーバー・ニュースレター賞
- モースト・インプルーブド(1994年)
- 最も過大評価されている(1999年、2000年)
- 読者が選ぶ「最も嫌いなレスラー」(2000年)
- ワーストギミック (1991)
- ワーストレスラー(1999年、2000年)
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