メアリー・カーライル(Gwendolyn Witter)—米ハリウッド女優・WAMPASベビー・スター(1914–2018)
ハリウッド黄金期の女優メアリー・カーライル(1914–2018)。WAMPASベビースター最後の一人、代表作やウォーク・オブ・フェイム受章と長寿の軌跡を紹介。
メアリー・カーライル(Mary Carlisle、本名 Gwendolyn Witter、1914年2月3日 - 2018年8月1日)は、アメリカの女優、ダンサー、歌手。主に1920年代後半から1940年代にかけて活動し、代表作に王様に首ったけ、マダム・サタン、カレッジ・ユーモア、ダブル・オア・ナッシング、ドクター・リズムなどがある。愛らしいヒロイン像と歌やダンスを交えた軽妙な演技で人気を博した。
経歴
カーライルは1914年2月3日、マサチューセッツ州ボストンで生まれた。若い頃から芸能に興味を持ち、10代で映画界へ進出。トーキー初期のミュージカルやコメディ作品を中心に起用され、明るい魅力を活かして多くのスクリーン作品に出演した。主演級の役から脇役まで幅広くこなし、ダンサーや歌手としての才能も評価された。
私生活と引退
1942年、ジェームズ・ブレイクリーと結婚し、その後は舞台から距離を置いて家庭に専念した。二人の間には子どもが一人いる。夫ジェームズとは2007年の彼の死去まで65年近く連れ添った。
受賞・評価
晩年も映画史関係のイベントやインタビューに招かれることがあり、初期ハリウッドの生き証人として注目された。2010年には98歳でハリウッド・ウォーク・オブ・フェイムに星を授与され、その長寿と芸歴が広く祝福された。WAMPAS(全米映画配給プロモーター協会)が選んだ「WAMPASベビー・スター」の一員としても知られ、同世代のなかでは最後の生存者の一人とみなされていた。
主な出演作(抜粋)
- 王様に首ったけ
- マダム・サタン
- カレッジ・ユーモア
- ダブル・オア・ナッシング
- ドクター・リズム
晩年・死去
カーライルは長寿を全うし、2018年8月1日、ロサンゼルスのウッドランドヒルズで104歳で亡くなった。初期ハリウッドを代表する軽妙なヒロイン像と、多くのミュージカル映画で見せた歌・踊りの才能は、後世の映画史研究やファンの間でいまも語り継がれている。

1933年のカーライル
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