ブライアン・P・ケンプとは|2019年就任のジョージア州第83代知事の経歴
ブライアン・P・ケンプの経歴を詳述。ジョージア州第83代知事としての歩み、州務長官・州上院議員時代、2018年選挙と政策の要点を分かりやすく紹介。
ブライアン・P・ケンプ(Brian P. Kemp、1963年11月2日生まれ)は、アメリカ合衆国の政治家、実業家である。2019年より第83代ジョージア州知事。 共和党員として保守的な政策を掲げ、経済振興や規制緩和を重視する立場で知られる。
2010年1月から2018年11月まで第27代ジョージア州長官(Secretary of State)を務め、州の選挙管理や企業登記を担当した。ケンプは2003年から2007年まで州上院議員を務めた。共和党所属。
経歴・学歴
ケンプはジョージア州アテネに生まれ、地元で育った。州内の農業経営や不動産事業に関わる家業のなかでビジネス経験を積み、地元経済に関する知見を深めた。ジョージア大学で学び、地域に根ざした活動を続けながら政治の道へ進んだ。
州上院から州務長官へ
2003年に州上院議員に選出され、地域の農業や経済振興、教育問題を中心に活動した。その後2010年の州務長官選挙に勝利し、以後8年間にわたって州の選挙管理や企業登記、法人免許の発行といった行政業務を統括した。州務長官在任中は選挙制度の近代化を掲げる一方で、有権者登録の抹消(リストの整備)や投票規則の運用をめぐり市民団体や野党から批判や訴訟が出されることもあった。
2018年の知事選と論争
ケンプは2018年のジョージア州知事選挙で共和党の候補者となり、民主党候補のステイシー・エイブラムスと争って当選した。しかし、選挙期間中および選挙後には、ケンプが当時州務長官として選挙管理を監督する立場にあったことから「利害対立」や「有権者抹消(purge)」に関する批判・訴訟が相次いだ。エイブラムス側や投票権擁護団体は、不正な抹消や投票抑制の可能性を指摘し、長期にわたり論争が続いた。
知事としての主な政策と行動
- 経済・雇用:企業誘致や規制緩和を通じた経済成長を重視。法人税や規制の見直しを支持し、ビジネス環境の改善を掲げる。
- 医療・社会保障:メディケイドの拡大には基本的に慎重な立場をとっており、州予算の優先配分を巡って議会と協議を行っている。
- 教育:公立学校への予算配分や職業訓練(ワークフォース)プログラムの拡充を推進してきた。
- 選挙法・投票制度:知事在任中に選挙管理や投票手続きに関する改革を支持し、2021年には投票手続きの変更を含む法案(SB 202)への署名などが注目を集めた。これらの法改正は支持者からは不正防止策として評価される一方、反対派からは有権者抑制につながるとの批判が出た。
- 新型コロナ対応:パンデミック下では経済活動の再開と公衆衛生対策の均衡を図る判断を行い、州独自の制限緩和や支援策を実施したが、対応の速さや範囲をめぐって賛否が分かれた。
政治的立場と全国的影響
ケンプは共和党内で保守派に位置付けられるが、2020年大統領選の結果をめぐる対応では、トランプ前大統領と距離を置く場面もあった。ジョージア州が接戦州となった2018年以降、同州の選挙管理・法改正は全国的な注目を集めており、ケンプの判断や政策は国内の投票権・選挙制度の議論に影響を与えている。
私生活
ケンプは既婚で妻はマーシー(通称マーティ)・ケンプ(Marty Kemp)であり、子どもがいる。宗教的・地域コミュニティとの結びつきが強く、地元行事や慈善活動に参加している。
以上はケンプの経歴と主要な政策・論点の概要である。彼の施策や選挙周辺の争点は現在も議論の対象であり、州内外で注視されている。
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