ジョニー・デンジャラスリーは、エイミー・ヘッカリングが監督し、20世紀フォックスが配給した1984年のアメリカ合衆国のクライム・コメディ映画である。作品は初期のギャング映画を幅広くパロディ化したもので、バラエティ劇由来のスラップスティック、言葉遊び、視覚的なパロディを組み合わせ、1930年代〜1940年代の犯罪メロドラマに見られるお約束を風刺している。主役はマイケル・キートンが演じ、周囲には厳密な写実性よりもコミカルな誇張を重視したアンサンブルが配されている。

あらすじと作風

ギャング映画でおなじみの流れ――成り上がり、対立、そして道徳的なひっかかり――を土台にしながら、この映画はそうした筋立てそのものを笑いの素材として扱う。時代感のある衣装、字幕カード風の定型、感傷的な語り、メロドラマ的な場面を誇張し、クラシック・ノワールの緊迫した見せ場を、視覚的なギャグや間の妙に変えていく。ユーモアは身体を使ったコメディ、パロディ調の会話、あえて古風にした感傷に強く支えられている。

キャストと登場人物

アンサンブル・キャストが作品の勢いと変化を生み出している。

  • マイケル・キートンは、物語の中心となる人物を演じる。彼は、笑いの中心に置かれる無法者のイメージをまとった小悪党である。
  • ジョー・ピスコポは、物まねや大ぶりのコメディ・リズムを生かした印象的な脇役で出演している。
  • マリル・ヘナーは主要な女性役を演じ、周囲の混乱の中で比較的まっとうな人物として機能することが多い。
  • モーリーン・ステイプルトン、ピーター・ボイル、グリフィン・ダンは、パロディ色の強い人物描写と個性的な身ぶりでキャストを補っている。
  • ドム・デルイーズとダニー・デヴィートは、分量は少ないが印象に残るコメディ場面を担当する。

制作と公開

1980年代半ばに撮影・制作された本作は、ギャング映画の原型を思わせる時代設定の装置や小道具を意図的に再現している。監督と美術スタッフは、厳密な歴史考証よりもオマージュであることが伝わる様式を優先した。1984年の公開時には評価が分かれ、作品の親しみを込めた茶化し方やエネルギッシュな演技を高く評価する批評もあれば、コメディの大仰さが不均一だと見る向きもあった。

評価とその後

大ヒット作ではなかったものの、ジョニー・デンジャラスリーは、レトロなパスティーシュや誇張されたジャンル・コメディを好む観客のあいだで、控えめながらカルト的な人気を保ってきた。1980年代のコメディが過去の映画ジャンルを再訪する例として言及されることも多く、キャストの魅力やパロディ映画としての手法にも注目が集まる。のちに各種のホームビデオ媒体で視聴可能となり、ジャンル・スプーフや複数の出演者の初期キャリアに関心を持つ観客によって、今も再発見され続けている。