塩水(食塩水)とは:定義・性質・保存・熱伝達・医療効果まとめ

塩水(食塩水)の定義・性質、保存法、熱伝達の仕組み、医療効果までを図解と実例で分かりやすく解説した完全ガイド。

著者: Leandro Alegsa

塩水(食塩水)とは、塩(主に塩化ナトリウム=食塩)を水に溶かした溶液の総称です。一般的な呼び方や用途によって濃度の範囲は異なります。たとえば海水は約3.5%の塩分を含み、医療で使う「生理食塩水」は約0.9%(重量比、9 g/L)です。一方で工業的・保存目的で使う「塩水(食塩水、brine)」は5%以上の濃度を指すことが多く、原文のように「塩分が5%以上含まれる水のことです。」という表現は塩水(brine)の定義に当てはまります。

定義と種類

  • 生理食塩水(アイソトニック):0.9%(0.9 g/100 mL)。医療用で点滴や傷の洗浄、鼻洗浄などに使われる標準的な濃度。
  • 低〜中濃度塩水:1〜5%程度。漬物や下処理(下味付け、ブライン処理)に用いることが多い。
  • 高濃度塩水(brine):5%以上。食品の長期保存、塩漬け、工業用途(冷凍設備の不凍液や熱媒体)など。

物理化学的性質

  • 塩を溶かすことで水の凝固点(氷点)は下がり、沸点はわずかに上がります(濃度に依存)。そのため塩水は通常の水より凍りにくくなります。
  • 溶解度は温度依存性があります。原文の数値のように、ある温度での飽和溶液の塩含有量は変化します(例:摂氏15.5℃で飽和食塩水は約26.4%、0℃では約23.3%の塩を保持できるという記載は、温度により飽和濃度が変わることの一例です)。
  • 塩水は電解質を含むため電気伝導度が高く、また密度や粘度も濃度増加で上昇します。
  • 浸透圧が生じるため、塩濃度の差で水分移動が起きます(防腐や脱水効果の基礎)。

食品保存での利用

  • 保存性向上:高濃度の塩は浸透圧により微生物(細菌・カビなど)の増殖を抑え、食品の保存を助けます。塩漬け、塩蔵、塩漬け魚、漬物(ぬか漬け・塩漬け)などで古くから用いられています。
  • 発酵の制御:発酵食品(例:キムチ、漬物、味噌など)では適度な塩分で好ましい乳酸菌を選択し、腐敗性菌の増殖を抑える役割を果たします。
  • 食感・風味の調整:ブライン(塩水)に浸すことで肉や野菜の保水性や旨味が改善されます。

熱伝達・工業用途

  • 塩水は低温環境での凍結防止剤や熱媒体として用いられます。凍結点が低くなるため、冷却・加熱設備や熱蓄熱システムで流体として使われることがあります。
  • ただし塩は金属を腐食させやすいため、防食剤や耐食材料の選定、適切な配管・管理が必要です。塩化カルシウムや塩化マグネシウムなど、用途によって異なる塩が使われます。
  • 比熱は純水より若干小さくなることが多く、同じ熱量を運ぶには質量や流量の調整が必要です。

医療での利用と効果

  • 生理食塩水(0.9%):医療現場で最も一般的。点滴の溶媒、創傷洗浄、目や鼻の洗浄、うがいなどに用いられます。人体の浸透圧に近いため組織への刺激が少ないのが特徴です。
  • 鼻うがい・ネブライザー:0.9%の等張液や、症状に応じてやや高張(例:3%)の食塩水が使われることがあります。鼻腔の洗浄で粘液の排出や症状の軽減が期待される一方、効果の程度は個人差や疾患によります。
  • 高張食塩水の治療利用:気道分泌物の除去を目的に、嚢胞性線維症(CF)などで3%〜7%の高張食塩水が吸入療法として用いられることがあります(医師の指示が必要)。
  • うがい・う窩洗浄:温かい0.9%前後の塩水によるうがいは一時的にのどの不快感を和らげることがあり、民間療法として広く行われています。ただし感染症の予防や治療に関する確固たる万能の効果を示すわけではなく、重症例や長引く症状は医師に相談してください。
  • 注意点:創傷や注射用には滅菌された生理食塩水を使用する必要があります。家庭で作った非滅菌の塩水を点滴や体内に注入することは危険です。また、鼻洗浄等で使用する水は滅菌水か煮沸後の冷却水、あるいは市販の滅菌蒸留水を使い、感染リスク(例:水系病原体)に注意してください。

作り方と保存方法

  • 簡単な目安:生理食塩水(0.9%)は塩9 gを水1 Lに溶かす。家庭での鼻うがいやうがい用に用いる場合は、この濃度が一般的です。
  • 衛生管理:医療目的に使う場合や創傷洗浄には必ず滅菌済みの溶液を使用してください。家庭で作る場合は清潔な容器を使い、使用前に水を十分に沸騰させてから冷ます(滅菌)等の対策を行う必要があります。作成後は短期間(24時間程度)で使い切るのが安全です。
  • 保存:市販の滅菌生理食塩水は未開封で長期保存が可能ですが、開封後はパッケージの指示に従って早めに使用してください。高濃度の食品用塩水(brine)は冷暗所で密閉して保存しますが、表面のカビやにごりがあれば廃棄してください。

安全上の注意

  • 過度の塩分摂取は高血圧や腎臓負担の原因になり得ます。飲用として大量に摂ることは避けてください。
  • 傷口や体内に入れる用途では必ず滅菌された製品を使用し、家庭で作った不滅菌の塩水を注入しないでください。
  • 鼻うがいや鼻うがい器(ネティポット等)使用時は、必ず滅菌水または煮沸・冷却した水を用いるか、市販の滅菌蒸留水を使ってください(感染症リスク防止)。
  • 小児や持病のある人が使用する際は事前に医師や薬剤師に相談してください。

まとめると、塩水(食塩水)は濃度や用途により定義が異なり、食品保存・熱媒体・医療用途など幅広い利用がある一方で、濃度管理や衛生管理、腐食や健康面での注意が必要です。用途に合った濃度と取り扱いを守ることが重要です。

関連ページ

  • 塩分濃度
  • 塩水

質問と回答

Q: 食塩水とは何ですか?


A: 塩水は5%以上の塩分を含む水で、食品の保存や熱の運搬に使われます。

Q:食塩水は酢や砂糖とどのように似ていますか?


A: 塩水は酢や砂糖と同じように食品の保存に使われます。

Q: 水に塩を加えると凝固点はどうなりますか?


A: 水に塩を加えると凝固点が下がります。

Q: 15.5℃の食塩水の飽和溶液への塩の溶解度は?


A: 15.5℃では、食塩水の飽和溶液は26.4重量%の食塩を保持できます。

Q:0℃の食塩水の飽和溶液中の食塩の溶解度は?


A: 0℃では、食塩水の飽和溶液は23.3重量%の塩を保持することができます。

Q: 食塩水の医薬品としての特性は何ですか。
A:食塩水には、特に皮膚病、アレルギー、風邪などの治療に使用できる医薬品としての性質があります。

Q: 食塩水はどのように人々の治療に使われるのですか?


A:食塩水は、特に皮膚の病気、アレルギー、風邪などの治療に使うことができます。


百科事典を検索する
AlegsaOnline.com - 2020 / 2025 - License CC3