本文へ移動

フェノメナ(1985年のイタリア製ホラー映画)

ダリオ・アルジェントによる1985年のイタリア製ホラー映画『フェノメナ』。昆虫の幻惑的なイメージ、ジアロとホラーの融合、印象的な音楽、カルト的評価で知られる。

ダリオ・アルジェント監督による1985年のイタリア製ホラー映画。英語圏では「Creepers」などの題でも公開され、超自然スリラー、スラッシャー、ゴシック要素を融合している。出演は若きジェニファー・コネリー、ダリア・ニコロディ、ダリラ・ディ・ラッツァーロ、ドナルド・プレザンス、パトリック・ボーショー。

画像ギャラリー

1 画像

概要と筋書き

物語は、遠隔地の寄宿学校にやって来た少女が、昆虫と特別なつながりを持っていることに気づくところから始まる。やがて一連の暴力的で不可解な死が起こり、彼女は捜査に巻き込まれていく。そこで描かれるのは、探偵ものの組み立てと、説明しきれない夢幻的な出来事が交錯する展開である。本作は、単純な解説に頼るのではなく、成長物語の感触と超自然的なモチーフを並置している。

様式、主題、製作

アルジェントは、『フェノメナ』を洗練された、ときに幻覚的ですらある映像構成で演出し、マクロ撮影による昆虫の接写を繰り返し用いて、異物感の強い不穏さを高めている。作品では昆虫学が物語上の仕掛けであると同時に、観る者をざわつかせるイメージの源として前面に置かれ、説明の明快さよりも雰囲気、質感、感覚的な細部が優先されることが多い。実物特殊効果、丁寧な音響設計、精緻な視覚的見せ場への志向が制作を特徴づけ、多くの場面に触覚的で身体性のある手触りを与えている。

サウンドトラック

本作のサウンドトラックは、電子音とプログレッシブ・ロックの要素が混ざり合い、不気味な空気を支えている点で知られる。アルジェントは同時代の音楽家や作曲家としばしば協働しており、『フェノメナ』の音楽は、ポップ色を帯びた箇所と、アンビエントで不穏なキューの間を行き来しながら、作品の強い感覚的アイデンティティに寄与している。

評価と影響

公開当時、作品の評価は分かれた。大胆さ、視覚的野心、雰囲気を評価する声がある一方で、物語の緩さやトーンの揺れを批判する向きもあった。のちに『フェノメナ』は、1980年代ヨーロッパ製ホラーやジアロを好む観客のあいだで熱心なカルト的支持を獲得し、その独特のイメージ、ジェニファー・コネリーの初期の演技、ドナルド・プレザンスが見せる印象的な場面がしばしば語られる。しばしば、アルジェントが後期作品でジャンルの境界を試みた例として論じられる。

注目点

  • 英語圏ではしばしば「Creepers」の題で宣伝された。
  • ジェニファー・コネリーにとって初期の主演作であり、国際的な観客に彼女を紹介する一助となった。
  • 昆虫のイメージとマクロ撮影が、美学上の核として強調されている。
  • ファンや研究者は、『フェノメナ』を、ジアロの手法と、夢幻的でほとんど幻想的なホラー実験を組み合わせたハイブリッド作品とみなしている。

雰囲気重視で、感覚的な細部と鮮烈な映像を、きちんとした結末よりも優先する型破りなホラーに関心がある視聴者にとって、『フェノメナ』は今なお印象的で、しばしば議論されるダリオ・アルジェントのフィルモグラフィーの一作である。

著者

AlegsaOnline.com フェノメナ(1985年のイタリア製ホラー映画)

URL: https://ja.alegsaonline.com/art/144150

共有