カムボーン(イングランド・コーンウォール)|錫鉱山の歴史と産業遺産の町
コーンウォール西部の錫鉱山都市カムボーンの歴史と産業遺産、世界最深鉱山や蒸気機関車の逸話、見どころと保存活動を詳しく紹介。
Camborneは、イギリス、イングランドのコーンウォール州西部にある町です。Camborne、Pool、Redruthからなる都市圏の西端に位置しており、かつては世界有数の錫(スズ)・銅の産出地として繁栄しました。
2001年の国勢調査では、Camborneの人口は20,010人でした。都市圏全体の人口は39,937人で、コーンウォール最大の都市圏となっています(以降の人口推移や最新の国勢調査結果は別途参照してください)。
鉱業の歴史と技術革新
カムボーン周辺は花崗岩質の地質帯に由来する鉱床が発達し、古代から錫や銅の採掘が行われてきました。18〜19世紀の産業革命期には鉱業が急速に拡大し、採掘と排水のための蒸気機関やエンジンハウス(ポンプ室)などの技術が発展しました。多くの技術者や鉱夫がこの地で育ち、コーンウォールの鉱業技術は世界中に伝わっていきました(いわゆる「コーニッシュ・ダイアスポラ」)。
19世紀には鉱山技術者を養成する教育機関としてカムボーン鉱山学校(Camborne School of Mines)が設立され、鉱山技術や冶金の教育・研究で重要な役割を果たしました。学校は長く地域の鉱業を支え、多くの技術者を輩出しました。
主な鉱山とその変遷
この地域には多数の鉱山がありましたが、特に知られるものを挙げると:
- ドルコース(Dolcoath) - 「コーンウォール鉱山の女王」と称され、かつては世界で最も深い鉱山の一つでした。1921年に閉山しましたが、その規模と歴史は地域の象徴となっています。
- サウス・クロフティ(South Crofty) - 1998年に閉山するまでヨーロッパで最後まで稼働していたスズ鉱山のひとつでした。以降、再稼働をめぐる試みや調査が行われたこともあります。
- その他、多数の採掘坑、選鉱場、エンジンハウスや尾鉱(テール)山が点在し、当時の産業構造を今に伝えています。
産業遺産と世界的評価
コーンウォールと西デヴォンの採鉱景観は、19世紀の鉱業技術とその社会的影響を今に伝える重要な文化的景観として評価され、2006年にはユネスコの世界遺産(Cornwall and West Devon Mining Landscape)に登録されました。カムボーン地域には特徴的な石造りのエンジンハウス、選鉱場跡、鉱夫の住居や採掘関連のインフラが残り、保存・活用が進められています。
文化・人物・民俗
1801年のクリスマスイブ、カムボーンのエンジニア、リチャード・トレヴィシックが製作した蒸気機関車「パフィング・デビル」がカムボーン・ヒルを移動しました。これは、世界初の自走式の乗客運搬車の一例とされ、地域の誇りとなっています。この出来事は地元の歌にもなり、現在も伝承や行事の題材になっています。
また、鉱山で働いた人々の生活や文化はコーンウォール独特の習俗や歌、言い伝えに強く影響を与え、鉱夫たちは国内外へ移住して各地で技術を伝播しました。
観光・保存活動と現代の町
現在のカムボーンはかつての大規模鉱業の面影を残しつつ、サービス業や小規模な産業、観光に力を入れています。鉱山遺跡や博物館、整備された散策路や展望スポットを通じて産業遺産を学べる場所が多く、歴史愛好家や一般観光客にも人気です。代表的な見どころや活動には次のようなものがあります:
- 鉱山遺構の見学(エンジンハウスや選鉱設備跡など)
- 地域博物館や保存されている鉱山施設の展示
- 鉱業史を紹介するガイドツアーやワークショップ
- 地元の祭りや歴史イベント
交通面では、カムボーンは近隣都市と鉄道や主要道路で結ばれており、地域内のアクセスは比較的良好です。地元の再開発や保存活動により、鉱業遺産を軸とした地域振興が続けられています。
まとめ:カムボーンはかつて世界的な鉱山地帯として栄えた歴史を持ち、その技術や文化は今も地域の景観や伝承として残っています。鉱山の閉山後も、産業遺産の保存と観光振興を通じて地域のアイデンティティが保たれており、コーンウォールの鉱業史を知るうえで重要な町のひとつです。

コマーシャル・スクエア

Camborne Public LibraryとRichard Trevithickの銅像
質問と回答
Q: Camborneはどこにあるのですか?
A:カンボーンは、イギリス、イングランド、コーンウォール州の西部に位置しています。
Q: 2001年の国勢調査によるキャンボーンの人口は?
A: 2001年の国勢調査では、キャンボーンの人口は20,010人でした。
Q: カンボーン、プール、レッドルースからなる都市圏とは?
A: 2001年国勢調査によると、カンボーン、プール、レッドルースの3都市はコーンウォール州最大の都市であり、人口は39,937人である。
Q:カンボーンとレッドルース地区の主な産業と、現在の町の特徴は?
A:カンボーンとレッドルース地区は、かつて世界で最も豊かなスズの採掘地のひとつでしたが、現在はもう工業都市ではありません。
Q: キャンボーン鉱山学校とは何ですか、またなぜ設立されたのですか?
A: カンボーン鉱山学校は、錫鉱山で働く技術者を養成する学校です。19世紀に設立されました。
Q: カンボーンにあった2つの有名な鉱山は、いつ閉鎖されたのですか?
A: カンボーンにあった2つの有名な鉱山は、かつて世界で最も深い鉱山だった「コーニッシュ鉱山の女王」Dolcoath(1921年閉鎖)と、1998年に閉鎖したヨーロッパで最後の現役スズ鉱山、South Croftyです。
Q: 「パフィング・デビル」とは何だったのですか?
A: 「パフィング・デビル」は、キャンボーンのエンジニア、リチャード・トレヴィシックが製作した蒸気駆動の道路交通車です。1801年のクリスマスイブに、世界初の自走式乗客輸送車として歴史に名を刻みました。
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