グアドループのコミューン全32一覧と沿革 — 旧分離コミューンの解説
グアドループの全32コミューンを一覧と沿革で詳解。2007年に分離された旧コミューンの経緯や特色、地図付きでわかりやすく紹介する完全ガイド。
フランスのグアドループ海外県にある32のコミューンのリストと沿革をまとめます。下の画像はグアドループ本島周辺の風景と地図です。


現在の32コミューン(アルファベット順)
グアドループはフランスの海外県(département、県番号971)で、県内には32のコミューン(基礎自治体)があります。主な自治体としては行政上の県庁所在地であるバス=テール(Basse-Terre)や、経済的中心地のポワント=ア=ピトル(Pointe-à-Pitre)、人口の多いレザビーム(Les Abymes)などがあります。以下が現行の32コミューンの一覧です。
- Les Abymes(レ・ザビーム)
- Anse-Bertrand(アン=ベルトラン)
- Baie-Mahault(ベ=マオ)
- Baillif(バイイフ)
- Basse-Terre(バス=テール)
- Bouillante(ブイエント)
- Capesterre-Belle-Eau(カペステール=ベル=オー)
- Capesterre-de-Marie-Galante(カペステール=ド=マリー=ガラント)
- Deshaies(デゼ)
- Goyave(ゴヤーブ)
- Le Gosier(ル・ゴジエ)
- Grand-Bourg(グラン=ブルグ)
- Gourbeyre(グールベール)
- Le Moule(ル・ムール)
- Morne-à-l'Eau(モルヌ=ア=ロー)
- Petit-Bourg(プティ=ブルグ)
- Petit-Canal(プティ=カナル)
- Pointe-à-Pitre(ポワント=ア=ピトル)
- Pointe-Noire(ポワント=ノワール)
- Port-Louis(ポール=ルイ)
- Sainte-Anne(サント=アンヌ)
- Sainte-Rose(サント=ローズ)
- Saint-Claude(サン=クロード)
- Saint-François(サン=フランソワ)
- Saint-Louis(サン=ルイ/マリー=ガラント島)
- Terre-de-Haut(テール=ド=オー)
- Terre-de-Bas(テール=ド=バ)
- Trois-Rivières(トロワ=リヴィエール)
- Vieux-Fort(ヴィユー=フォール)
- Vieux-Habitants(ヴィユー=ザビタント)
- La Désirade(ラ・デジラード)
島ごとの概要(簡単に)
- Grande-Terre(グランド=テール)とBasse-Terre(バス=テール)はグアドループ本島で、人口・経済の中心が集中しています。ポワント=ア=ピトルは商業の中心、バス=テールは行政の中心です。
- Marie‑Galante(マリー=ガラント)島はGrand-Bourg、Capesterre‑de‑Marie‑Galante、Saint‑Louisの3つのコミューンで構成されます。
- Les Saintes(レ・サント=諸島)はTerre‑de‑HautとTerre‑de‑Basの2コミューン。
- La Désirade(ラ・デジラード)は単独のコミューンとして存在します。
沿革と行政区分の変遷 — 旧分離コミューンについて
グアドループは歴史的に複数の島々で構成され、行政区分は時代とともに変化してきました。特に近年の大きな変化として、2007年2月22日に以下の出来事がありました。
- サン=マルタン(Saint‑Martin)とサン=バルテルミー(Saint‑Barthélemy)が、グアドループ県から分離して新たにフランスの「海外自治体(collectivité d'outre‑mer)」となりました。これにより、それまでグアドループに属していたこれら2つのコミューンは県の一部ではなくなり、独自の行政体として別扱いになりました(分離実施日:2007年2月22日)。
- この分離以前、グアドループにはこれらを含めて34のコミューンがありましたが、分離後は現行の32コミューン体制になっています。
補足・行政上のポイント
- 各コミューンは市長(maire)と議会を持ち、フランス本国と同様の地方自治体制度に従います。
- グアドループは同時に地域圏(région)と県(département)が同一領域を指す特殊な形で存在してきました(制度変更や統合の議論が続くことがあります)。
- 人口や面積、主要産業(観光、農業、軽工業)などはコミューンごとに大きく異なります。観光地として知られるコミューン(例:Le Gosier、Sainte‑Anne、Saint‑François)と、農業や漁業が中心のコミューン(例:Marie‑Galanteの一部)があります。
参考と注意点
上記は現在の主要な行政区分と沿革の概要です。コミューン名の表記はフランス語の慣用名をカタカナ併記しています。正確な人口や境界、最新の行政変更についてはフランス政府やグアドループ県・各コミューンの公式発表、または最新の統計資料(INSEEなど)でご確認ください。
注:2007年2月22日にグアドループから切り離された旧コミューン(Saint‑Martin、Saint‑Barthélemy)については上記の「旧分離コミューンについて」の節をご参照ください。
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