アリス・イン・チェインズのセルフタイトル・アルバム(通称『アリス・イン・チェインズ』)は、アメリカのロックバンド、アリス・イン・チェインズの3枚目のスタジオ・アルバムで、1995年11月7日に発売された。アルバムはバンドの特徴である濃密なハーモニーとヘヴィなギター・サウンドを踏襲しつつ、アレンジや曲調の幅が広がった作品として評価されている。

収録曲とシングル

アルバムには以下のシングルが含まれる:

  • "Grind" — バンドやメンバーを巡る噂や注目に対する応答とも受け取られる衝撃的な先行シングル。
  • "Heaven Beside You" — アコースティックな要素を取り入れた楽曲で、感情的な歌詞が印象的なナンバー。
  • "Over Now" — 重厚で感傷的な雰囲気を持つ楽曲。ライブでも重要な位置を占める曲となった。
  • "Again" — 力強いギターリフとドラマティックな展開を持つシングル。

商業的評価・認定

アルバムはアメリカで商業的にも成功し、RIAAから2度のプラチナ認定(ダブル・プラチナ)を受けている。リリース当時はファンや批評家の注目を集め、バンドの代表作の一つとして位置づけられている。

メンバーとその後の経緯

この作品はリード・シンガー、レイン・ステイリーが参加した最後のフルレングス・スタジオ・アルバムとなった。ステイリーは私生活での薬物問題に悩まされ、2002年4月5日にヘロインの過剰摂取で亡くなっている。バンドはその後活動を休止した期間を経て、のちに復活し、新しいボーカリストを迎えて活動を再開した。次のスタジオ・アルバム『ブラック・ギヴス・ウェイ・トゥ・ブルー』は2009年にリリースされ、当時はウィリアム・デュバルを迎えて制作された。

アートワークとニックネーム

アルバムはジャケットの意匠からファンの間で「トライポッド(三本足)」と呼ばれることがある。フロント・ジャケットにはジェリー・カントレルの三本足の犬が描かれ、バック・ジャケットにはフランク・レンティーニ(「三本足の人間」として知られる人物)が配されている。この象徴的なビジュアルはアルバムのタイトルがセルフタイトルであることと相まって強い印象を残している。

音楽的特徴と遺産

本作はグランジ/オルタナティヴ・メタルの流れを汲みながらも、より多様な楽器アレンジや静と動のコントラストを取り入れている。特にリード・ギタリストのジェリー・カントレルとレイン・ステイリーによる重厚なハーモニーは、本作でも中心的な魅力となっている。リリースから長年にわたり多くのリスナーに支持され、バンドのキャリアにおける重要なマイルストーンと見なされている。