概要
プロレスにおける「フェイス」(babyface の略)は、ヒーロー、または善良な人物として扱われる選手を指す。フェイスは観客からの好意的な反応、つまり歓声、拍手、支持を引き出すことを目的として描かれる。通常は、称賛に値する特性を見せ、公正に戦い、対戦相手が使う不正な手段に抵抗するように設定される。
特徴
フェイスは、しばしば悪役と対比される明確な道徳的規範に従う。代表的な特徴は次のとおり。
- フェアプレー:試合中に反則や違法な手段を避ける。
- ルールや審判への敬意。ただし、演出上のドラマとして葛藤が描かれることもある。
- ファンとのつながり:印象的な決めぜりふ、感情を揺さぶるプロモーション、親しみやすい個性。
- 商品展開での強さ:フェイスは売れやすいグッズや、家族向けのストーリーラインを牽引しやすい。
歴史と発展
フェイスの役割は、プロレスが筋書きのある物語を採用してから存在してきた。初期の番組編成では、観客がヒーローを応援し、悪役を非難しやすいよう、明確な善悪の区別が重視された。時代が進むにつれて、この原型も変化し、伝統的な善良さを前面に出す人物もいれば、英雄的な行動と欠点をあわせ持つ現代的で複雑な人物像も登場している。
物語における役割
フェイスは物語の要となる存在であり、ヒールとの対比を生み、試合や抗争に感情移入をもたらす。プロモ、タッグチームの関係、王座挑戦の展開は、しばしば不公平や逆境を乗り越えるフェイスを中心に組み立てられる。主催者は大一番の前に観客の同情を集めるため、また長期的な物語の流れを支えるためにフェイスを活用する。
区別と注目点
- ベビーフェイス: 無垢さや親しみやすさを強調する別称。
- テューウィナー: フェイスとヒールの中間にあたる人物で、曖昧な手段を使うことがあってもファンの支持を得る場合がある。
- 広く知られたフェイスの例としては、観客に好かれる人物像と大きなファン層を軸にキャリアを築いた選手が挙げられる。
フェイスの役割を理解すると、なぜ特定の勝敗、ジェスチャー、チャントが起こるのかがわかる。観客は、公正で名誉ある存在として提示された選手を応援するよう促されるため、フェイスはプロレスのストーリーテリングと娯楽における土台となっている。