ハリケーン・アイリーンは、2005年の大西洋のハリケーンシーズンに発生した大西洋のハリケーンです。8月4日にカーボベルデ諸島付近で発生し、やがて大西洋を横断して北上しました。熱帯性システムとして合計で14日間存続し、2005年シーズンの中で最も長く続いた台風の一つとなりました。
経過と特徴
アイリーンは発生後に進路と強度の予測が難しい嵐でした。発生から数日後、一時的にほとんど消滅しかけた(8月10日頃)ものの、その後再び組織を回復して勢力を強め、8月16日にカテゴリー2のハリケーンに達しました。主な進路は南北方向に振れながら北東へ向かい、最終的にはニューファンドランドの南東海域で熱帯性サイクロンとしての定義を失いました。
被害と影響
アイリーンは主に海上を進んだため、陸上への直接的な大規模被害は報告されていません。嵐が遠洋に留まったため、熱帯低気圧警報などの陸地向けの主要な警報は発令されませんでした。しかし、広範囲にわたる強い波や沿岸での高波、引き波(リップカレント)を引き起こし、特にアメリカの東海岸で危険な海況をもたらしました。ニューヨーク州ロングビーチ付近では、引き波に巻き込まれて16歳の少年が溺死する事故が発生し、ある海岸ではライフガードが100人以上を救助する事例もありました。
備考
アイリーンは2005年のシーズンでは最も長く続いた熱帯性システムの一つとして記録されますが、陸地被害は限定的でした。なお「アイリーン」という名前はその後も再使用されており、2011年のハリケーン・アイリーンは別系統の台風で大きな被害を出したため、同名の嵐を区別して理解する必要があります。