Lalon Shah Bridgeバングラデシュで2番目に長い橋で、2004年に開通しました。ベガム・カレダ・ジア首相がパクシーで行われた落成式で紹介し、本橋は国の北西部と南西部を直接道路で結ぶ重要な交通インフラとなっています。これまではパドマ川によって両地域が隔てられており、本橋の開通により往来が大幅に改善されました。

名称と位置

橋の名称「ラロン・シャー橋」は、バングラデシュの著名な民謡詩人・聖者であるラロン(Lalon Shah)にちなんで名付けられています。橋はパドマ川(Padma River)に架かり、歴史的なハーディンゲ鉄道橋の近くに並行して建設されています。

建設資金と経緯

本橋の建設は日本からの資金援助を受けて実施されました。日本政府はJBIC(国際協力銀行)を通じて二段階のODA円借款を行い、第一段階の融資契約は1997年7月1日、第二段階は2001年3月31日にそれぞれ締結されました。総事業費は184百万米ドルで、そのうちJBICは141百万米ドルを拠出し、総費用の約8割を占めています。

落成式と関係者

2004年5月18日にパクシーで落成式が行われ、ベガム・カレダ・ジア首相が主賓、堀口松四郎駐バングラデシュ日本国大使が特別来賓として出席しました。式典ではJBIC東京の古賀龍太郎事務局次長が篠沢恭介JBIC総裁からのメッセージを読み上げ、JBICダッカ代表の内田勉氏も参列しました。

構造と技術的特徴

ラロン・シャー橋はコンクリートの連続セグメントデッキを採用し、バランスカンチレバー(balanced cantilever)工法で架設されています。この工法は、川中に大量の足場を設けることなく長いスパンを施工できるため、深い河川や流速の速い場所に適しています。また、橋脚は非常に深いコンクリート杭によって支持されており、同橋は「世界で最も深いコンクリート杭」と「世界最長の連続セグメントデッキ」を有する点でも注目されています。

利便性と経済的効果

  • 地域間の直通道路が確立されたことで、物流や人の移動が迅速化し、流通コストの低減と地域経済の活性化に寄与しています。
  • 農産物や工業製品の輸送が容易になり、南西部と北西部の市場連携が強化されました。
  • 緊急時の医療搬送や災害対応におけるアクセス向上など、安全面でも効果が期待されています。

管理と現在の役割

橋の維持管理はバングラデシュ政府の関係機関が担当しており、通常点検や補修を通じて運用が続けられています。地域の主要な幹線として、日常的に交通量を支え、地域開発の基盤として重要な役割を果たしています。

以上のように、ラロン・シャー橋は技術的にも社会的にも意義の大きいプロジェクトであり、バングラデシュの交通ネットワークと地域経済の発展に貢献しています。