ミスター・グッドバー(1977)|ジュディス・ロスナー原作・ダイアン・キートン主演の犯罪ドラマ映画

『ミスター・グッドバー』(1977)—ジュディス・ロスナー原作、ダイアン・キートン主演の衝撃犯罪ドラマ。愛と危険が交差する物語とアカデミー賞ノミネートの魅力を解説。

著者: Leandro Alegsa

ミスター・グッドバーを探して』は、ジュディス・ロスナーの同名書籍を原作とする1977年の犯罪ドラマ映画である。監督はリチャード・ブルックス、出演はダイアン・キートン、チューズデイ・ウェルド、ウィリアム・アサートン、リチャード・ギア、ルヴァー・バートン、ブライアン・デネヒー、トム・ベレンガーである。パラマウント・ピクチャーズが配給し、1978年のアカデミー賞で2部門にノミネートされた。

あらすじ

物語は都会に暮らす女性が、公私でまったく異なる二重生活を送る様子を描く。昼間は真面目な職業に従事し教職などを務める一方で、夜になるとバーやナイトクラブに出入りし、見知らぬ男性と関係を持つようになる。やがてその行為が一連の危険な出会いへとつながり、思いがけない悲劇へと発展する。原作小説の心理描写を踏まえつつ、映画は視覚的かつ劇的に主人公の孤独や葛藤を掘り下げている。

キャスト(主な出演者)

  • ダイアン・キートン — 主役を演じ、内面の繊細さと強さを表現
  • チューズデイ・ウェルド — 重要な脇役で物語に深みを与える
  • ウィリアム・アサートン
  • リチャード・ギア — まだキャリアの初期にあたる役どころで出演
  • ルヴァー・バートン
  • ブライアン・デネヒー
  • トム・ベレンガー

制作と背景

原作はジュディス・ロスナーによるベストセラー小説で、1970年代の都市生活や女性の性、自立と孤独をテーマにしている。映画化にあたっては、監督のリチャード・ブルックスが脚色と演出を担当し、小説が持つ心理的洞察をスクリーンに再現しようと試みた。撮影や美術、音楽などで当時の都会の雰囲気やナイトライフの空気感を強調している。

主題と表現

ミスター・グッドバーを探しては、個人の欲望と社会的制約、アイデンティティの揺らぎといったテーマを扱う。作品は主人公の行動を通じて当時の性的自由や女性の自己決定をめぐる議論を喚起し、観客に倫理的・社会的な問いを投げかける。夜の街の描写や出会いの危険性を借景に、孤独や自己破壊的な傾向がどのように深まるかを示している。

評価と論争

公開当時、この作品は演技や映像表現に対する評価とともに、テーマの扱い方をめぐって賛否が分かれた。性的描写や暴力の描写が物議を醸し、フェミニストや社会評論家の間で議論を呼んだ。ある評論では主演の演技を高く評価する一方で、別の論評では物語が被害者の側面のみを強調しているとの批判もあった。現代においても、作品は1970年代の文化的・社会的文脈を考える素材として言及されることが多い。

受賞・ノミネート

本作は1978年のアカデミー賞で2部門にノミネートされた。受賞には至らなかったが、米国内外での受容と話題性は高く、俳優陣の演技が特に注目された。

影響と遺産

公開から年月は経過しているが、本作は1970年代の社会状況や映画における性的表現の扱いを考える上で重要な作品とされる。主演の演技や監督の演出は後の作品評にも影響を与え、若手俳優の起用(例:リチャード・ギアの早期出演)などもキャリア形成の一端となった。今日では映画史やジェンダー研究の文脈で取り上げられることが多い。

参考・鑑賞のポイント

  • 主人公の内面と行動の因果関係に注目する。表面的な出来事以上に心理的背景がドラマを動かしている。
  • 1970年代の都市文化やバー文化の描写を当時の社会背景と照らし合わせて見ると、より深い理解が得られる。
  • 映像表現や演技の細部(表情、間、照明など)を意識すると、映画のテーマがより伝わりやすい。


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