Mezzanine(メザニン)— マッシヴ・アタックの1998年発表・3枚目スタジオアルバム(トリップホップ)
マッシヴ・アタックの1998年トリップホップ傑作「Mezzanine」―ダークなサウンドと重厚ベース、MP3初期配信の音楽史的名盤。
メザニンは、1998年4月20日にリリースされたイギリスのトリップホップグループ、マッシヴ・アタックの3枚目のスタジオアルバムである。グループと共にNeil Davidgeがプロデュースした。このアルバムはVirgin Recordsからリリースされた。
CDの発売が発表される何カ月も前に、アルバム全曲が同社のホームページで合法的にダウンロードできるようになったのだ。商業団体によるMP3フォーマットの最初の主要な使用例の一つである。Blue Lines』や『Protection』のようなジャジーなサウンドやトリッキーのラップはなく、ダークなサウンド、ヘビーなベースライン、歪んだギターが印象的。
制作と音楽性
Mezzanineは、それまでの作品に比べてより暗く、重厚でロック的な質感を持つアルバムとして位置づけられる。ダブ、ポストパンク、インダストリアル、そして従来のトリップホップ要素を融合させたサウンドが特徴で、低域を強調したベースラインと歪んだギター、電子的なテクスチャーが全体を支配している。レコーディングとプロダクションには、当時からバンドと親しく制作に関わっていたNeil Davidgeが深く関与し、サウンドの統一感と細部の音響設計に貢献した。
代表曲とゲスト
アルバムからは複数のシングルが発表され、その中でも特に有名なのが「Teardrop」と「Angel」である。「Teardrop」はエリザベス・フレイザー(Cocteau Twins)の透き通るようなボーカルがフィーチャーされ、印象的なメロディーで広く知られている。「Angel」はホレイス・アンディ(Horace Andy)をはじめとするゲストが参加し、重い低音と緊張感のある展開で人気を博した。その他、「Risingson」「Inertia Creeps」などもアルバムの雰囲気を代表するトラックとして挙げられる。
リリースとプロモーションの革新
リリース前にアルバム全曲を合法的にウェブで配布したことは、当時としては先駆的な試みであり、デジタル音楽流通の可能性を示した出来事として注目された。商業的にも成功し、多くの国でチャート上位に入り、長期にわたってセールスを伸ばした。音楽ビデオやシングルのラジオ露出も広く、アルバムは批評家から高い評価を受けると同時に一般のリスナーにも深く浸透した。
評価と影響
発表以来、Mezzanineはトリップホップの重要作の一つと見なされ、ダークで映画的なサウンドは後続のエレクトロニック系アーティストやポップ/ロックのプロダクションにも影響を与えた。代表曲は映画・テレビや広告などでもたびたび使用され、特に「Teardrop」は海外のテレビドラマのテーマ曲として広く認知されるなど、文化的な足跡を残している。
トラックと演奏の特徴
- 低域重視のベースラインとビートによる重厚なグルーヴ
- 歪んだギターやサンプリングによるテクスチャーの厚み
- ボーカルやゲストの使い分けによるドラマティックな展開
- ダブ〜インダストリアルの要素を取り込んだアレンジ
制作クレジット(主な項目)
- プロデューサー:Massive Attack、Neil Davidge
- ゲストボーカル:Elizabeth Fraser(「Teardrop」など)、Horace Andy(複数曲)
- レーベル:Virgin Recordsからリリース
遺産
Mezzanineは商業的成功と批評的支持の両面でバンドの代表作の一つとされ、1990年代後半のエレクトロニック音楽シーンにおける重要なマイルストーンとなった。音作りや配信面での先進性は、その後の音楽業界がデジタル化していく過程でもしばしば参照される事例となっている。
百科事典を検索する