南京博物館(中国国立)とは|歴史・収蔵品・見どころを徹底解説
南京博物館の歴史・収蔵品・見どころを徹底解説。紫金山麓に位置する国立博物館の成り立ち、代表的名品、展示の見どころや観覧のポイントを分かりやすく紹介。
南京博物館は敷地面積約70,000平方メートルを誇り、美しい紫金山の南麓に位置します。東側には中山門、西側には明代初期の皇居跡(明故宮遺址)があり、周辺の史跡と一体になった博物館群を形成しています。
概要と創立
中国で初の総合的な国立博物館として知られる南京博物館は、教育者であり文化行政家でもあった蔡元培(蔡元培)によって創設されました。設立当初は「人文館・工芸館・自然館」という3つの展示館を建設する計画がありましたが、まず人文館が完成し、これが現在の本館となっています。本館は遼金時代の建築様式を模した意匠を取り入れ、金色の瓦葺きの屋根を備えるなど、荘厳な外観が特徴です。
歴史の転換点
1930年代に創設された後、1949年の新中国成立を機に博物館は新たな発展を迎えました。1950年3月に正式に「南京博物館」と改称され、それ以降、考古学的発掘調査や収蔵活動、展示の拡充が進められてきました。特に江蘇省周辺の古代遺跡や皇室遺物に関するコレクションが充実しています。
収蔵品と常設展示
南京博物館のコレクションは多岐にわたり、考古資料、青銅器、陶磁器、玉器(翡翠など)、漆器、書画、少数民族資料、近現代の歴史資料に及びます。所蔵点数は数十万点にのぼるとされ、以下のような分野で特に評価されています。
- 考古学コレクション:周辺地域から出土した先史・古代の器物や墓葬資料。
- 青銅器・儀礼器:殷・周以降の青銅器や祭祀用具。
- 陶磁コレクション:宋・元・明・清など各時代の陶磁器。江南地域の陶磁文化を示す重要資料。
- 書画・文房具:書跡、中国画、文房四宝に関する収蔵。
- 近現代史料:南京に関わる近現代の歴史資料や写真資料。
見どころ(ハイライト)
- 本館の建築そのもの:遼金時代の意匠を取り入れた外観と庭園的配置。
- 地域考古の成果展示:長江下流域や南京周辺の重要な出土品が多数展示されている点。
- 陶磁器コレクション:宋・元以降の代表的な器種や精巧な装飾品。
- 特別展・企画展:定期的に開催されるテーマ別の特別展で、国内外の交流展示も行われる。
研究・教育活動
南京博物館は単なる展示施設にとどまらず、考古学調査・保存修復・学術研究・教育普及活動を積極的に行っています。発掘調査の成果は学術論文や図録として公開され、子ども向けワークショップや講座も開催されているため、教育機関としての役割も大きいです。
見学情報と注意点
- 開館時間:博物館ごとに異なる場合があるため、訪問前に公式サイトで最新情報を確認してください。多くの中国の国立博物館と同様、入場は時間帯指定・事前予約制になっていることがあります。
- 入場料:無料または有料の特別展あり。割引や予約方法は公式案内に従ってください。
- アクセス:南京中心部から公共交通(バス・地下鉄)やタクシーでアクセス可能。周辺に史跡が点在するため、歩いて回るプランも立てやすいです。
- 見学のコツ:見どころを事前にチェックして優先順位を決める、週末や祝日は混雑しやすいので平日午前を狙う、展示は一方通行の場合があるため入口の案内に従う、撮影規制の有無に注意するなど。
最後に
南京博物館は中国歴史・文化を広範囲に学べる重要な施設であり、建築美や周辺の歴史遺産とあわせて楽しめます。展示や開館情報は変わることがあるため、最新の展示スケジュールや入場方法は公式情報で確認することをおすすめします。
質問と回答
Q:南京博物館とは何ですか?
A: 南京博物館は、中国の美しい紫金山の南麓に位置する、敷地面積7万平方メートルの総合的な国家博物館です。
Q:南京博物館はどこにあるのですか?
A:南京博物館は、美しい紫金山の南麓に位置し、東側には市の中山門、西側には明朝初期の皇宮の跡があります。
Q:南京博物館の設立は誰が主導したのですか?
A:蔡元培と国家中央研究院の院長が南京博物館の設立を主導しました。
Q:南京博物館の当初の計画はどのようなものだったのですか?
A:南京博物館の当初の計画では、人文館、工芸館、自然館の3つの展示館を建設する予定でした。しかし、人文館だけが完成し、それが現在の本館となっています。
Q:南京博物館の本館の建築様式はどのようなものですか?
A:南京博物館の本館は遼東建築の様式を模倣しており、屋根は金色の瓦で覆われ、荘厳で壮麗な印象です。
Q:博物館はいつから新時代に入ったのですか?
A:新中国が成立した1949年以降、新時代に突入しました。
Q:南京博物院が改名されたのはいつですか、また改名後、どのような重要な活動が行われたのですか?
A:1950年3月、南京博物院は改名され、その後、多くの主要な発掘調査が行われました。
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