ピックフォードの家(1770年建築・ダービー)|ジョージアン住宅と衣装博物館
ピックフォードの家(1770年建築)—ダービーのジョージアン住宅&衣装博物館。18〜19世紀の生活・家具・服飾を再現し、建築家ジョセフ・ピックフォードの歴史を体感。
ピックフォード・ハウス ジョージアン・ライフ&コスチューム博物館(No 41 Friar Gate Derby)は、著名な建築家ジョセフ・ピックフォードが1770年に自身と家族のために建てたジョージアン様式の邸宅です。ピックフォードは多くの顧客を持ち、その中には画家のジョセフ・ライトでも含まれていました。ライトの作品は近隣のダービー博物館で見ることができます。1988年に一般公開されたこの博物館は、後期ジョージアン時代の専門職者の住居を再現し、当時の暮らしぶりを伝える展示を行っています。邸宅はダービー・シティ・カウンシルが所有・運営しています。
建築と空間構成
ピックフォード・ハウスは典型的なジョージアン住宅の特徴を備えています。外観は対称性を重視したファサード、サッシ窓、控えめな装飾を特徴とし、内部には中央の階段や広いホール、応接間・食堂などの代表的な居室が配されています。建築家自身の住宅であったため、住宅部分と仕事場(顧客への見本として使った当時のショールームや図面保管スペース)が巧みに共存する造りになっており、裏手には職人や工夫が使った小さな庭や作業用の通路が残されています。
収蔵と展示内容
1階(英国流の表層階)には、ピックフォードが暮らしていた当時の家具調度や、18世紀〜19世紀の衣装・布地・付属品が展示されています。常設展示では、当時の住居空間の復元、衣装の仕立てや着用例、日常生活用品を通じて社交や労働の様子を紹介しています。季節やテーマに応じた特別展やテキスタイル保存に関するミニ展示、修復過程を見せる公開作業も行われることがあります。
教育・普及活動と保存
ピックフォード・ハウスは単なる展示施設にとどまらず、学校向けの学習プログラム、ガイドツアー、講演会やワークショップなどを通じて地域の歴史理解を深める役割を担っています。建物自体は歴史的価値が高く、保存・修復作業が継続的に行われており、当時の素材や工法を尊重した形で維持されています。
訪問のヒント
住所はNo 41 Friar Gateで、ダービー中心部や近隣の博物館、史跡と合わせて訪れるのに便利な立地です。収蔵品や展示は時期によって入れ替わるため、訪問前に開館情報や特別展の案内を確認すると良いでしょう。施設は公共団体によって運営されているため、ガイド付きツアーや教育プログラムの実施情報はダービー・シティ・カウンシルの案内で確認できます。


ピックフォード・ハウス・ミュージアム
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