プラティ(熱帯魚)とは:原産地・生息地・特徴と飼育の基礎
プラティ(熱帯魚)の原産地・生息地・特徴と初心者向け飼育法を写真付きで解説。コンパクトな飼育ポイントとトラブル対処で安心スタート。
プラティは、観賞魚として広く知られる小型の熱帯淡水魚です。かつてはアメリカの暖かい海に生息すると誤って紹介されることがありますが、実際には中米(メキシコ〜グアテマラ周辺)を中心とした淡水域が原産です。現在は色や模様が多様な品種が作出され、ペットとして世界中で親しまれています。
原産地と生息環境
プラティの原産地は中央アメリカの淡水域で、生息地は小川や河川の緩流域、運河、排水溝、沼地で見られます。これらの場所は水草や浮遊植物、倒木、石などが多く、隠れ家や餌場が確保されています。野生では流れが穏やかで、水質はやや硬水〜中程度の硬度、pHは中性〜ややアルカリ寄りのことが多いです。
外見と大きさ
- 体型:やや扁平で背が高い体型。尾びれや背びれに色が出る品種も多い。
- 性差:雌は体が大きく丸みがあり、雄は小さく尾びれや背びれが尖ることが多い。雄は求愛時に活発になります。
- 大きさ:成魚の体長は品種や飼育条件で異なりますが、一般に3〜6 センチくらいが目安です。
性格と行動
温和で社交的な性格のため、他種との混泳にも向きます。ただし、雄同士でやや縄張り争いをすることがあるため、複数飼育する場合は雌を多めにしたり水槽内に隠れ場所を用意すると良いでしょう。活発に泳ぎ回り、水草の間に隠れたり葉をついばむ行動が見られます。
飼育の基礎(初心者向け)
- 水温:22〜28℃が適温。急激な温度変化は避ける。
- 水質:pH6.8〜8.0、硬度は中〜高めに適応。こまめな部分換水で水質を安定させる。
- 水槽サイズ:小型種ですが群れで飼うと運動量も増えるため、最小でも30L以上、混泳や繁殖を考えるなら45〜60L以上を推奨。
- レイアウト:水草を多めに入れ、中央に泳ぐスペースを確保すると良い。光量はやや明るめで、植物が育つ環境が理想的です。本文で述べたように、野生では植物や石、枝などに隠れる習性があるため、水槽にも同様の隠れ場所を用意しましょう(これらの生息地はに隠れるために植物、石や枝がたくさんある)。
- 給餌:飼料はフレークや粒状の総合栄養食を基本に、時々ブラインシュリンプやミジンコ、冷凍のエビ類などを与えると発色や健康維持に役立ちます。雑食性で水草の柔らかい葉を食べることもあります。
繁殖
プラティは胎生魚(ライブベアラー)で、雌が体内で稚魚を育ててから生みます。繁殖は比較的容易で、成熟したペアや混泳群にしておけば自然に稚魚が生まれます。妊娠中の雌は腹部が膨らみ、腹部後方に濃い「妊娠斑(gravid spot)」が見えることがあります。稚魚は成魚に食べられることがあるため、分離するか水草を十分に用意して隠れ場所を作ると生存率が高まります。
病気と注意点
- 水質悪化によるストレスで白点病(ich)や尾腐れ(フィンロット)などが起きやすい。定期的な水換えと適切な給餌で予防する。
- 新しい個体を導入する際は隔離して健康チェックを行う(2週間程度のトリートメント推奨)。
- 混泳相手はおとなしい種を選ぶ。大型で攻撃的な魚や嘴(はし)状の魚は避ける。
まとめと飼育のコツ
プラティは色柄が多彩で性格も温和、繁殖も容易なことから初心者にも飼いやすい熱帯魚です。適切な水温・水質管理、十分な隠れ場所のある水槽レイアウト、バランスの良い餌を心がければ長く楽しめます。水草を好み、水草の管理と合わせて飼育環境を整えるとより観賞価値が高まります。
食品
プラティは口に入るものならほとんど何でも食べます。ペットとしては、缶詰の魚のフレークを食べます。また、ミジンコやブラッドワームのような冷凍食品や生き餌も食べることができます。野生のプラティは、藻類や植物を食べます。
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