アゼルバイジャン語(アゼリ語)とは:分布・方言・特徴と公用語情報
アゼルバイジャン語(アゼリ語)の分布・北南の方言差・言語的特徴と公用語情報を地理別に分かりやすく解説。
アゼルバイジャン語は、アゼリ語(Azəricə)とも呼ばれ、主にアゼルバイジャンとイラン北西部で話されているテュルク系の言語です。北アゼルバイジャンの変種は、アゼルバイジャン共和国の公用語であり、同じ系統の言語はダゲスタン(ロシアの共和国)、グルジアの南東部・東部、トルコの北東部、ウクライナの一部や世界各地のディアスポラでも話されています。南アゼルバイジャン語は、イラン北西部で用いられるアゼルバイジャン語の別系統(方言群)を指します。
分布と話者数
アゼルバイジャン語の話者数はおおむね約3,000万〜3,500万と推定されます。北部(アゼルバイジャン共和国)には約1,000万前後の話者が、イラン北西部(南アゼルバイジャン)や周辺地域にはさらに多くの話者が存在します。ロシア、グルジア、トルコ、ウクライナ、欧米諸国にも移民・少数派コミュニティがあり、言語が使用されています。
分類と方言
アゼルバイジャン語はテュルク語族のオグズ(Oghuz)枝に属し、トルコ語やギュルジアン語系のトルクメン語などと近縁です。大きくは以下のような区分が一般的です。
- 北アゼルバイジャン語(Republic of Azerbaijan):バクー方言などを含み、公用語として標準化が進んでいます。
- 南アゼルバイジャン語(Iran):イラン国内で話される諸変種。ペルシア語の影響が強い点が特徴です。
- さらに地域別に、バクー、ガンジャ、シルヴァン、タブリーズなど多くのローカル方言があり、語彙や発音に差異があります。
文字と表記の変遷
アゼルバイジャン語の表記は歴史的に変化してきました。20世紀初頭までは主にペルシア文字(アラビア文字系)で表記され、ソ連時代には1920年代にラテン文字、1939年以降はキリル文字に切替えられました。1991年の独立後、北アゼルバイジャンでは再びラテン文字が採用され、現在はラテンアルファベットが公的表記として用いられています。イランの南アゼルバイジャンでは今なおペルシア文字ベースの表記が使われることが多く、表記体系の違いが存在します。
音声・文法の特徴
- 音韻:母音調和の特徴を持ち、母音の長短や母音体系が語形変化に影響します。子音の音価には地域差があり、北と南で発音に違いが見られます。
- 語順と統語:基本語順はSOV(主語―目的語―動詞)で、膠着的(アグルーティネーティブ)な語尾付加による文法表現が中心です。
- 格と動詞活用:名詞の格や助詞、動詞の時制・法・相を接辞で表す体系を持ちます。人称代名詞や接尾辞の使い方が豊富です。
語彙と影響
語彙面では、歴史的・地理的要因によりペルシア語、アラビア語、ロシア語、近現代のトルコ語などからの借用語が多く見られます。特にイラン側の変種ではペルシア語の影響が顕著で、語彙や発音に独自性が現れます。一方でトルコ語との語彙的・文法的な共通点が大きく、相互理解がある程度可能です(完全な相互理解には地域差あり)。
公的地位・教育・メディア
北アゼルバイジャン(アゼルバイジャン共和国)ではアゼルバイジャン語が公用語であり、行政、教育、放送で標準語が使用されます。イランではアゼルバイジャン語は多数派言語ではあるものの、公式な公用語ではなく、教育・行政での使用には制約があります。ただし地域メディアや私的な教育の場、文化活動では広く使われています。移民コミュニティ向けのラジオ・テレビ放送やオンラインメディアも活発です。
現代の課題と動向
表記体系の違いや標準化、地方方言の保存、国境を越えた言語コミュニティ間の交流促進などが課題です。一方でインターネットやソーシャルメディアの普及により、若い世代を中心に言語の再活性化や国際的な認知の拡大が進んでいます。
簡潔に言えば、アゼルバイジャン語(アゼリ語)はオグズ系テュルク語の一つで、北と南で異なる歴史的・社会的背景を持ちながら広く話されている言語です。文字・方言・語彙の多様性が特徴で、地域ごとの差異を理解することが重要です。

質問と回答
Q: アゼルバイジャン語とは何ですか?
A: アゼルバイジャン語はアゼルバイジャンとイラン北西部で話されているテュルク系の言語です。
Q: アゼルバイジャン語の他の呼び名を教えてください。
A: アゼルバイジャン語の他の呼び名には、アゼリ語、アゼルバイジャン・トルコ語などがあります。
Q: アゼルバイジャン語を公用語として認めている国はどこですか?
A: アゼルバイジャン語はアゼルバイジャン共和国とロシアのダゲスタン共和国の公用語として認められています。
Q: アゼルバイジャンとイランの他にはどこでアゼルバイジャン語が話されていますか?
A: アゼルバイジャン語はダゲスタン(ロシアの共和国)、グルジア南東部、東部、トルコ北東部、ウクライナの一部、イラン北西部でも話されています。
Q:ダゲスタンでは何語が話されているのですか?
A:ダゲスタンでは30以上の言語が話されています。
Q:ダゲスタンの共通語は何ですか?
A:ダゲスタンではロシア語が共通語として使われています。
Q:アゼルバイジャン語は広く話されている言語ですか?
A: はい、アゼルバイジャン語はその地域で広く話されている言語です。
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