ロイヤルメダルとは|英国王立協会の歴史・選考基準・受賞分野
英国王立協会のロイヤルメダルの歴史・選考基準・受賞分野を分かりやすく解説。物理・生物・応用研究に贈られる英国最高の科学栄誉を紹介。
ロイヤルメダルは、英国王立協会が毎年3枚授与する銀メダルです。授与時の君主に応じて「王様のメダル」「女王様のメダル」と呼ばれることもあります。
概要と対象範囲
ロイヤルメダルは、英連邦内で行われた業績を対象に贈られます。現在は毎年3枚が授与され、内訳は次の通りです:
- 基礎科学(自然科学の知識の発展)に対して2枚
- 応用研究(応用科学における顕著な貢献)に対して1枚
歴史
ロイヤルメダルはジョージ4世によって創設され、1826年に初めて授与されました。創設以来、物理学・化学・生物学といった自然科学の分野や、産業・技術に直結する応用研究まで幅広い研究分野の功績を顕彰してきました。長い歴史の中で、学術界や産業界に大きな影響を与えた研究が多数評価されています。
選考基準と手続き
選考は以下のような流れで行われるのが一般的です:
- 王立協会のフェローや関係者からの推薦・ノミネーションが出される
- 専門分野ごとの選考委員会や評価者が業績を審査する
- 協会の理事会(Council)などで最終的に候補が承認され、受賞者が決定される
評価のポイントは、学術的な独創性・影響力、研究がもたらした理論的・実用的貢献、及び成果の持続的な重要性などです。応募資格は基本的に英連邦内での活動または貢献が前提となる点が特徴です。
メダルの意匠と授与式
ロイヤルメダルは銀製のメダルで、表面には通常、当時の君主の肖像が用いられることが多く、裏面には受賞理由や受賞年が刻印されます。授与は王立協会が主催する式典や年次の集会で行われ、協会の代表者や来賓によってメダルが手渡されます。
受賞の意義
ロイヤルメダルは学術的名誉のひとつとして高く評価され、受賞は研究者の業績に対する国際的な認知を高めます。基礎研究と応用研究の両面を評価対象とすることで、理論的発見と社会実装の双方を奨励する役割を果たしています。
補足:関連賞との違い
王立協会はロイヤルメダルのほかにも多数のメダルや賞を授与しています(例:コプリー・メダルなど)。ロイヤルメダルは「王室が設立」にかかわる長い伝統と、基礎・応用を問わない評価対象の広さが特徴です。
以上がロイヤルメダルの歴史、選考基準、授与分野についての概要です。詳細な最近の受賞者や個別の選考手続きについては王立協会の公式発表をご参照ください。
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