アランフェス王宮とは 歴史・建築・見どころガイド

アランフェス王宮(スペイン語:Palacio Real de Aranjuez)は、スペイン国王が住む場所のひとつです。スペインのマドリッド州アランフェスの町にあります。この宮殿は、スペイン王室の遺跡のひとつとして一般公開されています。

元々は中世の狩猟小屋の跡地だったそうです。フィリップ2世が質素な夏の宮殿として建設しました。宮殿の設計は、エル・エスコリアルを設計したフアン・バウティスタ・デ・トレドとフアン・デ・ヘレラが担当した。その後の王たちは、この宮殿をどんどん増築していった。18世紀半ばのフェルディナンド6世の時代に完成した。その後、シャルル3世が2つの翼を追加した。その頃には、300以上の部屋があったと言われています。

アランフェス王宮は、2007年に「スペインの12の宝」の最終選考に残った100件のうちの1件です。

歴史の概略

16世紀にフィリップ2世が夏の避暑地・狩猟地として整備を始めて以来、アランフェスは王室の別邸として重要な役割を果たしてきました。以後、各王朝が増改築を重ね、18世紀半ばに現在の大規模な姿へと発展しました。王室の儀式や季節ごとの行事、宮廷生活の舞台となったため、建物と庭園は時代ごとの美術・工芸の変遷をよく残しています。

建築と内部の見どころ

建築はルネサンスからマニエリスム、さらに18世紀のネオクラシックな改修が重なった様式混合で、外観は格式ある宮殿の佇まいを見せます。内装は王室の生活空間として家具、絵画、タペストリー、装飾工芸品などが保存されており、当時の宮廷文化を感じ取れます。

  • 王室の儀式室・応接室:豪華な調度や壁面の装飾が見どころ。
  • 礼拝堂(王室礼拝堂):宗教儀式の場として美しい祭壇装飾が残る。
  • 馬車庫・調度品コレクション:王室で用いられた馬車や日用品、装飾品が展示されていることが多い。

庭園と周辺施設

アランフェスが特に有名なのは広大で手入れの行き届いた庭園群です。王宮と一体になった緑地は王室の菜園や果樹園(シトラスなど)を含み、散策路、噴水、装飾的な池を備えています。代表的な庭園・施設には次のようなものがあります:

  • 庭園「Jardín del Príncipe(プリンシペ庭園)」:広い芝生と木立、散策に最適なエリア。
  • 「Jardín de la Isla(イスラ庭園)」:島状の庭園で彫像や装飾的な水路が見られる。
  • Casa del Labrador(カサ・デル・ラブラドール):近郊にあるネオクラシック様式の離宮で、細かな装飾が魅力。

観光のポイントと実用情報

  • 訪問のベストシーズンは春から初夏。庭園の花や新緑が見頃になりますが、秋の色づきも美しいです。
  • マドリッド中心部からのアクセスは良く、マドリッド・アトーチャ駅からのCercanías(通勤列車)で約45分前後が目安です。現地バスや車でも行けます。
  • 王宮内部は一部で撮影や立ち入りが制限されることがあります。ガイドツアーや音声ガイドを利用すると歴史背景が分かりやすくなります。
  • チケットはシーズンや特別展で価格・販売方法が変わります。訪問前に公式情報で開館時間や予約の有無を確認することをおすすめします。
  • 庭園は広く歩くため、歩きやすい靴での見学が快適です。ピクニックや写真撮影を楽しむ人も多い場所です。

まとめ

アランフェス王宮は、王室建築と広大な王立庭園が一体となった文化遺産で、スペインの宮廷文化や造園技術を体感できる場所です。歴史好き、美術好き、自然散策が好きな方それぞれに見どころがあり、日帰りでマドリッドから訪れる価値の高いスポットです。

ギャラリー

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アランフェスの王宮。

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La Ría.

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カサ・デル・ラブラドールのバックファサード。

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東側のファサード。

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宮殿の一室。

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インテリアの詳細。

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王子の庭にある水仙の泉。

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プリンス・ガーデンのチャイニーズ・キオス。

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宮殿の庭で

質問と回答

Q:アランフェス王宮とは何ですか?


A: アランフェス王宮は、スペイン国王が住んでいる場所の一つです。スペインのマドリード共同体のアランフェスという町にあります。

Q: 王宮は一般に公開されていますか?


A: はい、スペイン王室の遺跡の一つとして一般に公開されています。

Q:宮殿がある場所は、もともとどのような目的で作られたのですか?


A: 元々は中世の狩猟小屋だった場所です。

Q: 宮殿は誰が設計したのですか?


A: エル・エスコリアルを設計したフアン・バウティスタ・デ・トレドとフアン・デ・エレーラが設計しました。

Q:宮殿には何部屋あるのですか?


A: 18世紀半ばに完成した時点で、宮殿には300以上の部屋がありました。

Q: 後世の王は宮殿にどのような増築をしたのですか?


A: シャルル3世は、宮殿に2つの翼を加えるなどしています。

Q: アランフェス王宮は「スペインの至宝12選」に認定されたのですか?


A: アランフェス王宮は、2007年に「スペインの至宝12選」の最終選考に残った100件のうちの1つです。

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