セールスフォース・タワー:サンフランシスコ最⾼・高さ326m(2018年完成)
セールスフォース・タワー(高さ326m)—2018年完成のサンフランシスコ最高峰。建築・展望・スカイラインの魅力を写真と解説で紹介。
セールスフォース・タワー(旧名:トランスベイ・タワー)は、サンフランシスコのダウンタウン、サウス・オブ・マーケット地区に立つ高さ326mの超高層オフィスビルです。主にオフィス用途で構成され、低層部には小売店舗や交通施設が隣接しています。びるは地元の再開発計画の中核をなす建物で、周辺にはトランジットセンターや屋上公園などの公共空間も整備されています。
2018年の竣工と同時に、サンフランシスコのスカイラインで最も高い超高層ビルとなりました。最上部の屋根の高さは970フィート(296m)、全体の高さは1,070フィート(326m)で、853フィート(260m)のトランスアメリカ・ピラミッドを上回っています。また、ミシシッピ川以西では、ロサンゼルスのウィルシャー・グランド(335m)に次いで2番目に高い建物です。
設計と特徴
外観は円筒形に近い滑らかなフォルムと全面ガラスのファサードが特徴で、夜間には最上部のライトやアートワークがスカイラインのアクセントになります。設計は高層建築を得意とする設計事務所が手がけ、耐震性や大規模オフィスとしての機能性を重視した構造・設備が導入されています。内部は高層フロアを効率的に使えるオフィス空間が中心で、先進的な空調・電力管理やセキュリティシステムを備えています。
最上部にはアーティストによるLEDを用いたアート作品が設置され、夜間に点灯して独特の表情を見せます(一般公開の展望デッキは設けられておらず、上層階はテナント用スペースとして使用されています)。
周辺施設と利用
タワーはトランスベイ・トランジット・センター(Salesforce Transit Center)と一体的な再開発エリアの一部で、トランジットセンターの屋上には「Salesforce Park」として知られる緑地空間が整備されています。トランジットセンターは地域のバス輸送のハブであり、将来的な鉄道延伸も見据えた計画と連動しています。
主要テナントにはクラウドサービス企業Salesforceが名を連ね、同社がビル名の由来にもなっています。竣工までには長期間の計画・建設期間と周辺整備を含む協議が行われ、完成後はサンフランシスコの新たなランドマークとして経済・都市景観の象徴的存在となっています。
主な諸元(要旨):竣工年 2018年、全高 326m、階数 約61階(オフィス中心)。
受賞歴
4月10日、CTBUH(Council on Tall Buildings and Urban Habitat)により、2019年の「世界のベストトールビル」にセールスフォースタワーが選出されました。中国・グランドハイアット深センで祝賀会が行われました。
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