シェフレラ(Schefflera actinophylla/旧名Brassaia)―特徴・生態と育て方
シェフレラの特徴・生態と簡単な育て方を解説。葉の手入れ・日照・水やり・害虫対策まで、初心者でも長く美しく育てるコツを紹介。
Schefflera actinophylla (syn. Brassaia actinophylla)はウコギ科の樹木です。オーストラリア(クイーンズランド州東部とノーザンテリトリー)、ニューギニア、ジャワ島の熱帯雨林やギャラリー林に自生している。一般名は、アンブレラツリー、オクトパスツリー、アマテなど。
エレガントなシェフレラは、観葉植物として人気が高く、ボリュームのある木立状の株姿を好む人に向きます。室内では通常2〜3m(約7〜8フィート)程度に育つことが多く、野外の適した環境ではさらなる生長を見せ、最大で約15m(約50フィート)に達することもあります。
特徴
葉はひとつの葉柄から複数の小葉(リーフレット)が放射状に出て、傘のような形を作るのが大きな特徴です。小葉は光沢のある濃い緑色で、先端がやや尖った楕円形。成熟すると下部の茎から葉を落とし、幹が見えるようになって樹形が整います。種類や栽培環境によっては斑入り品種も流通しています。
生育環境
- 光:明るい間接光を好みます。直射日光の強い西日や真夏の直射は葉焼けの原因になるため避けてください。やや日陰にも耐えますが、光が不足すると徒長や葉の色あせが起こります。
- 温度:温暖な環境を好み、一般的な室内温度(18〜24℃)が適しています。10〜12℃以下になると生育が鈍り、低温に弱いので冬季は室内へ取り込むか保温してください。
- 湿度:高めの湿度を好みます。乾燥した空気が続くとハダニが発生しやすくなるため、加湿や葉水で対策を行うと良いでしょう。
- 土壌:水はけの良い培養土(ピートモス混合や市販の観葉植物用培土)を使用します。重い土壌や排水不良は根腐れの原因になります。
育て方のポイント
- 置き場所:明るい室内の窓辺(直射日光の当たらない東向きや明るい北向きがおすすめ)。容器栽培であれば定期的に鉢を回して日照を均一にすると樹形が偏りません。
- 水やり:表土(上2–3 cm)が乾いたらたっぷりと与え、鉢底から水が抜けるまで潅水します。常時水で泥状にしないことが重要です。冬は生育が緩やかになるため頻度を減らします。
- 肥料:生長期(春〜秋)に緩効性化成肥料を数ヶ月ごと、または液体肥料を月1回程度与えると葉色・生長が良くなります。
- 施肥と施土のタイミング:根詰まりした鉢は生育期前に一回り大きな鉢へ植え替えます。植え替え時に新しい用土と緩効性肥料を施すとよいです。
- 剪定・整姿:徒長した枝や混み合った枝は剪定して形を整えます。切り戻しは生育期に行うと回復が早いです。剪定した枝は挿し木で容易に増やせます。
- 葉の管理:大きな葉はほこりが溜まりやすいので、濡れた布でふき取るか水で優しく洗い流して葉面を清潔に保つと光合成効率が上がり、ハダニの予防にもなります。
増やし方
- 挿し木:春〜初夏に健全な若枝を使い、発根促進剤を使うと成功率が上がります。発根までは高温高湿を保つと良い。
- 取り木(空中層):太い枝を使って確実に株を増やす方法として有効です。
- 種子:流通はあるものの、発芽に時間がかかりやや手間がかかります。
病害虫と対策
- ハダニ:乾燥やホコリが原因で発生しやすい。葉水や加湿、発生初期は水で洗い流す、重度なら殺ダニ剤を使用。
- カイガラムシ・アブラムシ・ハマキムシ・コナカイガラムシ:見つけ次第取り除き、粘着テープや綿棒で拭き取る。薬剤が必要な場合は植物用の殺虫剤・展着剤を使用。
- 根腐れ:過湿による。排水改良と潅水管理を見直し、重度の場合は健康な部分まで切り戻して植え替え。
注意点
- 有毒性:シェフレラ属は一般にシュウ酸カルシウムの結晶(シュウ酸カルシウムロゼット)を含み、誤食すると口や喉の刺激、腫れ、嘔吐を引き起こすことがあります。ペット(犬・猫)や小さい子供のいる家庭では取り扱いに注意してください。
- 外来・侵略性:暖かい地域では逃げ出した個体が野生化し、侵略的な外来種となることがあります(地域により規制がある場合があるため、植栽前に確認してください)。
まとめ
シェフレラ(Schefflera actinophylla)は、独特の傘状の葉と存在感のある株姿で室内外問わず人気のある観葉樹です。明るい間接光、適度な湿度と水はけの良い用土を基本に、葉の手入れや定期的な剪定を行えば管理は比較的容易です。ペットや子どもの誤食に注意しつつ、環境に合わせた栽培を心がけましょう。
ギャラリー
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インドのハイデラバードで葉っぱが出てきます。
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インド・ハイデラバードのキャノピー
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インドのハイデラバードにある。

ドーン探査機が撮影した、セレスのオセレータのクレーター内にある明るい塩類のクローズアップ画像。
質問と回答
Q: Schefflera actinophyllaの学名は何ですか?
A:Schefflera actinophyllaの学名はBrassaia actinophyllaです。
Q: この木の原産地はどこですか?
A: オーストラリア(クイーンズランド州東部、ノーザンテリトリー)、ニューギニア、ジャワ島の熱帯雨林やギャラリーフォレストに自生しています。
Q: この樹木の一般的な名前を教えてください。
A: アンブレラツリー、オクトパスツリー、アマテなどの別名があります。
Q: 室内で栽培した場合、高さはどのくらいになりますか?
A: 室内で育てると、7~8フィートの高さにまで成長します。オーストラリアの自然環境では、高さ50フィートまで成長することができます。
Q: 葉はどのような形をしていますか?
A: Schefflera actinophyllaの葉は、傘の肋骨のように水平に伸びた茎の周りに、円形に並んだ多数の葉で構成されています。それぞれの葉は先のとがった楕円形をしており、長さは8インチほどで、豊かな光沢のある緑色をしています。
Q: 観葉植物として飼う場合、特別な手入れは必要ですか?
A: 十分な日光と清潔な環境さえあれば、シェフレラは長持ちしますし、通常の家庭の温度やさまざまな湿度レベルにもよく適応します。葉が広いのでホコリがたまりやすく、赤いハダニが寄ってくるので、時々ホコリを取る必要があるかもしれません。
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