聖カタリナ総覧:9人の聖女と修道院・地名をわかりやすく解説
聖カタリナ総覧:9人の聖女と世界の修道院・地名を分かりやすく解説。系譜・年代・由来が一目で分かる入門ガイド。
セント・キャサリンは9人いる。
- 聖カテリーナ・ヴォルピチェッリ(1839~1894年)
- アレクサンドリアの聖カタリナ(4世紀)
- ボローニャの聖カタリナ(1413-1463)。
- ジェノヴァの聖カタリナ(1447年頃-1510年頃)
- サン・カトリーヌ・ラブール(1806~1876年)
- リッチの聖カタリナ(O.P.)(1522-1590
- シエナの聖カタリナ(教会博士、1347~1380年)
- スウェーデンの聖カタリナ(1332年頃~1381年頃)
- 聖女カタリーナ・ドレクセル(1858~1955年)
があります。
各「聖カタリナ」について(簡潔な解説)
- 聖カテリーナ・ヴォルピチェッリ(1839–1894): イタリア出身の宗教活動家で、若者や信徒の教育・霊的形成に力を注いだ修道会の創立者。近代カトリックの中で地域に根ざした働きを広げた人物です。
- アレクサンドリアの聖カタリナ(4世紀): 伝承上の古代の殉教聖人で、学問や哲学に通じることから学者や学生の守護聖人として知られます。象徴的な「カタリナの車(輪)」の伝承や、東方正教会での重要な崇敬を持つ点が特徴です。
- ボローニャの聖カタリナ(1413–1463): イタリアの修道女で、祈りと奉仕の生活を通じて知られる聖人。絵画や手記を残した例もあり、修道生活や祈祷の模範とされます。
- ジェノヴァの聖カタリナ(1447頃–1510頃): ジェノヴァで活動した霊的指導者・奉仕者。病人や貧しい人々の救済に力を注ぎ、地元の教会や社会に影響を与えた人物です。
- サン・カトリーヌ・ラブール(1806–1876): フランスの会員(示現を受けた修道女)で、マリアの出現と「奇跡のメダル(ミラクルメダル)」の起源となった人物として有名です。信仰と慈善活動で幅広い信仰運動に影響を与えました。
- リッチの聖カタリナ(O.P.)(1522–1590): ドミニコ会(O.P.)に属した修道女・霊的指導者で、祈りと逸話を通して同会や修道生活に貢献しました。徳行と神秘体験で知られます。
- シエナの聖カタリナ(教会博士、1347–1380年): イタリアの著名な神秘家で教会博士に列せられた聖女。政治的・教会的課題に助言を与え、教皇庁と関わりながら修道的な書簡や霊的著作で広く知られています。イタリアや欧州における重要な女性聖人の一人です。
- スウェーデンの聖カタリナ(1332頃–1381頃): 北欧で信仰生活に従事した修道女で、地域の修道共同体や宗教改革以前の信仰伝統に関わった人物。スカンディナヴィアの宗教文化に影響を与えました。
- 聖女カタリーナ・ドレクセル(1858–1955): アメリカの修道女で、先住民族やアフリカ系アメリカ人への教育・福祉に力を注ぎ、独自の修道会(Sisters of the Blessed Sacrament)を設立して社会的弱者の支援に生涯を捧げました。
聖カタリナに由来する地名・修道院(主なもの)
- St Catherine, Somerset: イギリス、サマセットにある地名。地元の教会や史跡に聖カタリナの名が残ることがあります。
- シナイ山聖カタリナ修道院: エジプト、シナイ山麓にある古い東方正教の修道院で、伝承ではアレクサンドリアの聖カタリナの遺物や遺骨が所蔵されているとされる場所です。巡礼地として長い歴史があります。
- ジャマイカ、セントキャサリンパリッシュ: ジャマイカの行政区(パリッシュ)の一つで、聖カタリナに因む名前が使われています。地名として世界各地に「セント・カタリナ/カタリナ」の名が広がっています。
補足:同じ「カタリナ/カタリーナ/カタリーヌ」などの名前は、時代や国、言語によって異なる聖人に当てられることが多く、名前だけでは区別がつきにくい場合があります。上に挙げた各人物は出身地・時代・活動内容が異なるため、関心のある聖カタリナについては個別に詳しい伝記や教会史の資料を当たると理解が深まります。
こちらもご覧ください。
百科事典を検索する