トートロジーとは|定義・意味・例・論理学と日常語の違いを解説
トートロジーの定義と具体例をわかりやすく解説。論理学での意味と日常語の違い、誤用や見分け方まで図解付きで理解できます。
トートロジーの意味もある。
トートロジーとは
「トートロジー(tautology)」は、文脈によって二つの主要な意味で使われます。論理学における専門用語としての意味と、日常語や言語表現としての「冗長な言い回し」としての意味です。以下でそれぞれをわかりやすく解説します。
論理学でのトートロジー(恒真式)
論理学におけるトートロジーは、どのような真理値の割り当てをしても常に真となる命題(式)を指します。別名で恒真式(こうしんしき)とも呼ばれます。形式論理や命題論理で重要な概念です。
代表的な例:
- p ∨ ¬p(排中律)— 「p または p でない」は、p の真偽に関わらず常に真です。
- p → p — 「もし p ならば p」は常に真です。
トートロジーは真理値表で全ての行が真になること、あるいは論理的に示された推論の結果が常に成立することを意味します。対照的に、常に偽になる式は矛盾(コンフリクト、contradiction)、一部の割り当てで真になる式は偶有式(contingency)と呼ばれます。
日常語としてのトートロジー(冗長表現)
日常の日本語や文章表現では、「トートロジー」は同じ意味を繰り返す冗長な言い回しや、意味的に重複した語の組み合わせを指すことが多いです。いわゆる「言い換えの重複(同語反復・プレオナズム)」に近い概念です。
よくある例:
- 「前もって事前に行う」— 「前もって」と「事前に」は意味が重なるので冗長。
- 「無料でタダ」— 「無料」と「タダ」は同義。
- 「お互いに協力し合う」— 「協力」は相互性を含むため「お互いに」は重複する場合がある。
ただし、文脈や強調のためにあえて冗長な表現を用いることもあり、必ずしも誤りではありません。話し言葉や広告表現では効果的に使われることがあります。
トートロジーと類似概念の違い
- トートロジー(論理):形式的にどんな場合でも真である式。例:p ∨ ¬p。
- 冗長表現(言語):意味が重複したりくどかったりする表現。必ずしも論理的な「恒真」を意味しない。
- 循環論法(循環的説明):論証が前提と結論で互いに依存している誤った推論。トートロジーとは別の誤りの類型。
論理学での役割と応用
トートロジーは論理学や証明論、プログラミング言語理論、デジタル回路設計などで重要です。ある命題がトートロジーであることを示すことは、その命題が論理的に妥当である(矛盾なく常に成立する)ことを意味します。真理値表、論理的導出、推論規則を用いてトートロジーを確認します。
トートロジーに関する注意点と書き方のコツ
- 書き言葉では不要な重複を避け、簡潔にすることで読みやすさが向上します。
- ただし強調や韻律、口語表現では冗長さが効果を生む場合があるため目的に応じて使い分けましょう。
- 論理的な議論では、トートロジー(恒真式)と矛盾、偶有性を区別して議論の妥当性を評価してください。
まとめ
「トートロジー」は分野によって意味合いが異なります。論理学では普遍的に真である式(恒真式)を指し、日常語では冗長で意味の重複した表現を指すことが多いです。どちらの意味でも、その性質と使い方を理解しておくと、論理的な議論や明瞭な文章作成に役立ちます。
百科事典を検索する