概要
2009年6月10日、白人至上主義者でありホロコースト否認論者を自認していたジェームズ・W・フォン・ブルンが、ワシントンD.C.の米国ホロコースト記念博物館に入り、銃を発砲した。彼は来館者を守る任務に就いていた博物館の特別警察官スティーブン・タイロン・ジョンズを撃った。ジョンズは病院へ搬送されたが、のちに負傷が原因で死亡し、襲撃者は現場で制圧され拘束された。
捜査と法的手続き
連邦当局は、この攻撃を、博物館が国家的記念施設として果たす役割を踏まえ、市民権上の意味合いを伴う殺人事件として捜査した。フォン・ブルンは殺人のほか、市民権および武器に関する違反を含む連邦訴因で起訴されたが、2010年1月に連邦拘束下で死亡したため裁判は行われなかった。検察は、連邦訴因を提起するにあたり、犯行が憎悪に動機づけられたものである点を強調した。
対応と運営への影響
銃撃の直後、博物館はただちに警備封鎖され、法執行機関が迅速に対応した。現場の検証、警備手順の確認、連邦機関との連携のため、博物館は一時閉館した。再開後は、教育と追悼の場としての使命を保ちながら、強化された保護策との両立を図った。
反響とその後
ユダヤ系団体、選出公職者、市民指導者らはこの攻撃を非難し、殉職した警察官の家族に哀悼の意を表した。この事件は、暴力的過激主義、憎悪犯罪、文化施設や記念施設の保護をめぐる国内議論を強めた。また、多くの公共機関に、入場時の確認、連邦当局との協力体制、警備要員の訓練や配置を見直させる契機となった。
関連情報
博物館の公式発表、背景情報、事件への対応に関する資料は、博物館の公式リリースを参照。