Xbox One X(Project Scorpio)—4K対応・6TFLOPS/12GB GDDR5搭載の高性能ゲーム機(2017年発売)
Xbox One X (Project Scorpio) — 2017年発売の4K対応ハイエンドゲーム機。6TFLOPSの圧倒的グラフィック性能と12GB GDDR5で究極のゲーム体験を実現。
Xbox One X(コードネーム:Project Scorpio)は、Xbox OneとXbox One Sの流れを汲む、Microsoft製のコンソール機で、2017年6月11日のE3にて発表され、2017年11月7日に発売されました。4K解像度の表示と高品質なグラフィックスを目標に設計され、当時の家庭用ゲーム機としては最高クラスの性能を備えている点が大きな特徴です。
主な仕様
- CPU:カスタム x86 8コア(AMDベース)、動作クロックは高めに設定
- GPU:カスタムAMDグラフィックス(約6 TFLOPSの浮動小数点演算性能)
- メモリ:12GB GDDR5(うち約9GBをゲーム用、残りをシステム・バックグラウンド処理用に割り当て)
- メモリ帯域幅:約326GB/s
- 内蔵ストレージ:1TB HDD(モデルにより変更あり)
- 光学ドライブ:4K UHD Blu-ray対応ドライブ
- 映像・音声:4K/HDR出力対応(HDMI 2.0bなど)、Dolby Atmosなど高品質オーディオに対応
- 入出力:USB 3.0ポート(背面×2、前面×1)、HDMI入力(外部機器のパススルー等に利用)、Ethernet、ワイヤレス接続(Wi‑Fi)など
- 互換性:既存のXbox One向けソフトウェアおよびアクセサリと幅広く互換
主な特徴と効果
- ネイティブ4K対応と高性能GPU:6 TFLOPS級のGPUにより、対応ゲームはネイティブ4K出力や高解像度テクスチャ、より高い描画品質で動作します。4K非対応のタイトルもアップスケーリングや視覚的改善が施されることが多いです。
- 大容量・高帯域のGDDR5メモリ:12GBのGDDR5(帯域幅約326GB/s)を搭載することで、大容量テクスチャの読み込みや読み替えが高速化され、ロード時間や描画の安定性向上に寄与します。
- 「Xbox One X Enhanced」プログラム:開発者がXbox One X向けに最適化を行うことで、ネイティブ4K化、フレームレート向上、細部のディテール改善などの恩恵を受けられるタイトルが提供されました。
- 互換性の維持:既存のXbox Oneソフトやコントローラ、アクセサリがそのまま使用可能で、ライブラリ資産を引き継げる点が大きな利点です。
- 冷却と筐体設計:高性能を維持しつつ発熱を抑えるための冷却設計が採用され、コンパクトな筐体に高性能を凝縮しています。
発売と評価
2017年発売当時、Xbox One Xは家庭用ゲーム機としては最も高性能なモデルの一つとされ、4Kテレビを持つゲーマーや高品質な映像表現を重視するユーザーから高い注目を集めました。一方で、4K解像度や高品質設定をフルに生かすには対応ソフトや4K対応ディスプレイが必要であること、発売当初は価格面の検討が必要だったことなども指摘されました(発売当初の価格は地域により異なりますが、米国では$499での展開が行われました)。
まとめ
Xbox One Xは、「4Kゲーミング」を家庭に持ち込むことを主眼に置いたハイエンド機であり、6 TFLOPSのGPUや12GBの高速メモリといったハードウェア強化により、従来のXbox One世代よりも高い描画品質とパフォーマンスを提供しました。既存のXbox Oneソフト・アクセサリとの互換性を維持しつつ、多くのタイトルで視覚的な向上を実現した点が、同機の大きな評価ポイントです。
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