2012–13 NHLシーズン:ロックアウトで短縮された48試合とシカゴ・ブラックホークスの優勝
2012–13 NHLシーズンのロックアウトで短縮された48試合とシカゴ・ブラックホークスのスタンレーカップ優勝までの経緯、日程・結果・注目選手を完全解説。
2012-13シーズンのNHLは、ナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)の運営96シーズン目(プレーは95シーズン目)でした。
概要
出場チームは30。レギュラーシーズンは2013年1月19日に開幕し、同年4月28日に終了しました。もともとは2012年10月11日に開幕する予定でしたが、労使交渉の決裂に伴うロックアウトにより延期され、試合数は通常の82試合から48試合に短縮されました。
ロックアウトと日程の変更
ロックアウトは2012年秋に開始され、オーナー側と選手会(NHLPA)との間で新たな労使協定(CBA)をめぐる対立が原因でした。交渉の結果、2013年初頭に新協定が合意され、短縮スケジュールでのシーズン再開が決まりました。これに伴い、例年行われるオールスター・ゲームは中止されました。
レギュラーシーズンのフォーマット
短縮された48試合は主に同一カンファレンス内で組まれ、移動負担の軽減と日程の密度を両立させる形で実施されました。各チームは恒常的な16週間程度の期間で集中した日程をこなし、プレーオフ進出をめぐる争いは例年以上に熾烈になりました。
プレーオフとスタンレーカップ
レギュラーシーズン終了後、2013年4月30日にプレーオフが開始され、トーナメントは従来通り16チームによるノックアウト方式で行われました。2013年6月24日、シカゴ・ブラックホークスがボストン・ブルーインズを6試合で破り、スタンレーカップを獲得しました。
この優勝はシカゴにとって近年では2010年に続く栄冠であり、球団史上では5回目のスタンレーカップ優勝にあたります。シリーズの決勝となった第6戦では、パトリック・ケイン(Patrick Kane)が延長で決勝ゴールを挙げ、その活躍により彼はプレーオフMVPに当たるコーン・スミス賞(Conn Smythe Trophy)を受賞しました。監督はジョエル・クウェンブリル(Joel Quenneville)で、チームはオフェンスと若手の台頭が勝因となりました。
注目点と影響
- ロックアウトの影響でシーズン全体が短縮され、選手やチームのコンディション管理が重要になった。
- レギュラーシーズンが短いため序盤の勝敗がプレーオフ進出に与える影響が大きかった。
- 例年の国際対抗的なカード(カンファレンスを越える通常シーズン対戦)が行われなかったため、ファンは同一カンファレンス内での激しい争いを多く観戦することになった。
総じて、2012-13シーズンは労使交渉による中断からの再開という異例の状況下で行われましたが、短期決戦の緊張感と接戦が多い充実したシーズンとなり、最終的にシカゴ・ブラックホークスが優勝という結末を迎えました。
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