アフマド・モハメド・シャフィーク・ザキ(アラビア語: أحمد محمد شفيق زكى)は、1941年11月25日生まれのエジプトの退役空軍将校・政治家である。航空と軍での長い経歴を通じて名を上げ、その後は上級の民政職にも就いた。シャフィークは2011年エジプト蜂起の時期に全国的に知られる存在となり、続く2012年大統領選挙にも立候補した。

軍歴と航空分野での経歴

シャフィークは飛行士として訓練を受けて勤務し、エジプト空軍で昇進して上級指揮職に進んだ。また、民間航空に関わる上級の省庁レベルの職務も担い、関連するインフラを監督した。職業軍人としての経歴は、治安や国家機構に結びつく人物としての公的イメージを形づくった。

政治的役割と短期の首相在任

2011年の蜂起の前後、シャフィークは軍職と民政職を組み合わせたさまざまな立場を担っていた。長期政権に対する抗議が広がっていた2011年1月下旬、彼はエジプト首相に任命された。政局の混乱と移行への圧力が続くなか、2011年3月上旬に退任するまで短期間その職にあった。この任命と短い在任期間は、当時の危機への対応の文脈でしばしば論じられる。任命記録については首相在任を参照。

2012年の大統領選挙

首相退任後、シャフィークは選挙政治に入った。エジプト大統領選の候補として出馬し、2012年の選挙では決選投票に進んだ。彼の立候補は、安定、治安、行政経験を重視する有権者を引きつけた点で注目された。一方で、旧支配体制と結びつける反対派からは批判や抗議を受けた。彼の立候補の背景については大統領選を参照。

その後、評価、論争

シャフィークの経歴は議論の対象となってきた。支持者は彼の管理能力と軍歴を強調し、継続性と秩序を体現する存在だったと主張する一方、批判者は旧体制とのつながりを指摘し、その経歴の透明性に疑問を呈した。2012年選挙後には、法的・政治的な争いのさなかにエジプト国外で過ごした時期もあり、近年のエジプト政治記憶の中でも賛否の分かれる人物であり続けている。

注目すべき事項と特徴

  • 正式名はアラビア語表記で示されることが多い。アラビア語名を参照。
  • 上級の軍・航空職から高位の民政職へ移行したことで知られる。
  • エジプトの2011年から2012年にかけての政治的移行期に目立つ存在だった。

シャフィークの人生は、現代エジプトにおいて軍歴がしばしば民政への道を開いてきたことを示している。彼の実績の評価は政治的立場によって異なり、公的役割はとりわけ2011年蜂起と、その後の大統領職への挑戦をめぐって論じられることが多い。