ベンジャミン・アレクサンドロ"ベン"アゴスト(1982年1月15日生まれ、イリノイ州シカゴ出身)は、アメリカのアイスダンサー。スケートパートナーはタニス・ベルビン。
経歴
アゴストはシカゴでキャリアを始め、当初はケイティ・ヒルとペアを組んでスケートをしていました。1998年にトレーニング拠点をミシガンに移し、そこでタニス・ベルビンとチームを結成しました。二人の主なコーチにはイゴール・シュピルバンドが名を連ね、シュピルバンドが二人をペアにしたことでも知られます。
ジュニア時代から国際大会で頭角を現し、Belbin & Agostoは2000年から2002年の間に世界ジュニアフィギュアスケート選手権で金・銀・銅とあらゆる色のメダルを獲得するなど、安定した成績を残しました。2002年には一時的に冬季オリンピック出場の資格を得る条件が整っていたものの、両パートナーが同一国の市民であることが出場要件となっており、当時ベルビンはまだアメリカ市民ではありませんでした。
2004年には二人で初の国内タイトル(全米選手権)を獲得し、以降も米国のトップチームとして国際大会で活躍しました。2005年の世界選手権では銀メダルを獲得し、これはアメリカのアイスダンスにとって約20年ぶりの世界選手権メダルとなりました。同大会での好成績により、アメリカは2006年のオリンピックに向けてアイスダンスの出場枠を3枠確保しましたが、ベルビンが当時まだ市民ではなかったため出場資格に関して問題が生じました。
ベルビンはアメリカ市民権を申請しており、通常の帰化手続きでは2006年のトリノオリンピックに間に合わない状況でした。そこで米国議会は特別措置を講じ、彼女の帰化手続きが早められるように配慮が行われ、ベルビンは2005年12月31日にアメリカ市民として宣誓しました。
2006年の冬季オリンピックでは、ベルビンとアゴストは見事に演技をまとめ、アメリカのアイスダンスとしては1976年以来初となるオリンピックメダル(銀メダル)を獲得しました。
特徴とスタイル
ベルビンとアゴストは、パートナー同士の結びつき(コネクション)、リフトの安定性、精度の高いスケーティング技術で定評があります。特にフットワーク(ステップシークエンス)に優れ、細かなエッジワークやリズムの取扱いを得意とすることで知られています。また表現力やプログラム構成にも定評があり、観客と審判の双方に印象を残す演技を見せました。
競技引退後も、二人はアイスショーへの出演やスケートの普及活動などを通してフィギュアスケート界に関わり続けました。アゴスト自身も、後進の指導や振付に携わるなど、スケート界での活動を続けています。

