タニス・ジェシカ・ルイーズ・ベルビン(Tanith Jessica Louise Belbin、1984年7月11日、カナダ・オンタリオ州キングストン生まれ)は、カナダ系のアメリカ人のアイスダンサーです。彼女はカナダとアメリカの両国の市民で、長年のスケートパートナーはベンジャミン・アゴストです。
経歴と代表入りまで
ベルビンはカナダのキングストンで生まれ、幼少期はモントリオールなど複数の都市で過ごしました。13歳のときにアメリカへ移り、以後アゴストとペアを組んで競技活動を行うようになります。二人のコーチを務めたのはイゴール・シュピルバンドで、彼の斡旋によりペアが結成されました。
ジュニア時代から国際大会で頭角を現し、Belbin&Agostoは2000年代初頭にジュニアの大会で安定した成績を残しました。彼らは2000年から2002年の間に世界ジュニアフィギュアスケート選手権で金・銀・銅のメダルを獲得し、早くから将来を期待されるコンビとなりました。
市民権問題と五輪出場
アイスダンスでオリンピックに出場するには、ペアの両名が代表国の市民である必要があります。ベルビンは当初アメリカ市民ではなかったため、北京五輪の前の段階では出場資格の問題がありました。二人は国内外の大会で好成績を収め、2004年には初の全米選手権優勝を果たしています(2004年)。
2005年には世界選手権で初のメダルを獲得し、アメリカのアイスダンスにとって久々の世界舞台での成果となりました。この成績によりアメリカはオリンピックの代表枠を確保しましたが、ベルビンの市民権が間に合うかが大きな焦点となりました。特別措置として市民権の取得手続きが早められ、Belbin は 2005年12月31日 にアメリカ市民として宣誓しました。
その結果、ベルビンとアゴストは2006年の冬季オリンピックでアメリカ代表として出場し、アイスダンスで銀メダルを獲得しました(このメダルは長年ぶりのアメリカ勢の表彰台でした)。この五輪での成功により、二人は国内外で一躍注目を集めました。
競技スタイルと評価
ベルビンとアゴストは、ステップシークエンスやフットワークの正確さ、パートナーとのつながり(コネクション)やリフトの技術に定評がありました。滑走スピード、エッジの安定性、音楽表現の統一感なども高く評価され、審判からの技術点・演技点の双方で強みを持つチームでした。
競技引退後も二人はアイスショーやプロイベントへ出演し、スケート界での活動を続けています。また、ベルビンは市民権を取得したことで米国代表としての功績を残し、若いスケーターたちにとってのロールモデルの一人となりました。

