カルメン・バジリオ(1927–2012)|米国ボクサー・ウェルター/ミドル級世界王者の生涯

カルメン・バジリオ(1927–2012)の激闘と二階級制覇の軌跡を辿る伝記──ウェルター/ミドル級世界王者としての栄光、ロビンソン戦、ボクシング界への遺産を詳述。

著者: Leandro Alegsa

カルメン・バジリオCarmen Basilio、1927年4月2日 - 2012年11月7日)は、アメリカのボクサーで、ウェルター級とミドル級の世界チャンピオンに輝いた。1955年にトニー・デマルコからウェルター級王座を奪取。その後、シュガー・レイ・ロビンソンとミドル級王座を争った。1957年にロビンソンからベルトを奪取したが、再戦の際に失った。

ボクシングの元ウェルター級チャンピオン、ビリー・バッカスの叔父にあたる。

経歴の概略

バジリオは1927年に生まれ、第二次世界大戦後の時代にプロとして頭角を現した。1940年代後半から1950年代にかけて数多くの強豪と拳を交わし、タフさと粘り強さ、前に出る攻撃的なファイトスタイルで知られるようになった。ウェルター級での成功に続き、ミドル級でも頂点に立ったことで、異なる階級で王座を獲得した数少ない選手の一人としてその名を残した。

ボクシングスタイルと評価

スタイル:バジリオはアウトボクシング寄りというよりも、プレッシャーをかけて相手のリズムを崩すインファイター寄りの戦い方を得意とした。強靱なスタミナとタフネス、どっしりとしたボディブローでじわじわと相手を追い込むスタイルが特徴で、多くの試合で「泥臭く、粘り強い戦いぶり」が称賛された。

評価:同時代の強豪たちと互角以上に渡り合ったことから、ボクシング史において実力と負けん気を兼ね備えた選手として高い評価を受けている。地元やファンからの人気も厚く、名勝負を多数残した点で記憶されている。

主な対戦とハイライト

キャリアのハイライトはやはり1955年のトニー・デマルコからのウェルター級王座奪取、そしてシュガー・レイ・ロビンソンとの対戦だ。ロビンソンとの初対戦では番狂わせとも言える勝利を収め、ミドル級王者に輝いたが、再戦でベルトを手放した。これらの対戦はいずれも激戦となり、当時のボクシング界に大きな話題を呼んだ。

晩年と遺産

現役引退後もボクシング界や地元コミュニティとの関わりを続け、多くの若手選手やファンに影響を与えた。甥にあたるビリー・バッカスがプロで成功したこともあり、家族ぐるみでボクシングに携わる一族として知られた。2012年に亡くなった後も、彼のタフネスと闘志は語り継がれており、1950年代のアメリカ・ボクシング黄金期を象徴する選手の一人として評価されている。

参考と補足

  • バジリオのキャリアは、複数の階級でタイトルを争ったこと、そしてトップレベルの相手と真っ向勝負を繰り広げたことが特徴である。
  • その生涯と試合はボクシング史の重要な一章を成しており、ファンや研究者によって数多く取り上げられている。


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