ヒロ・ヤマモト(1961年4月13日生まれ)は、アメリカの音楽家で、主にベーシストとして知られる。1984年にキム・セイル、クリス・コーネルとともにシアトルのグランジ・シーンを代表するバンド、グランジバンド「サウンドガーデン」を結成し、バンドの初期サウンド形成に大きく寄与した。1980年代後半には初期のEPやアルバムのレコーディングに参加し、1989年の「Louder Than Love」のレコーディングセッション終了後にバンドを脱退した。
サウンドガーデンでの活動
ヤマモトはサウンドガーデンの結成メンバーとして、バンドの原型を作った人物の一人であり、低音域を支える骨太なベースラインで初期の楽曲に重厚さを与えた。彼は初期のEPやアルバム(例:初期EPや1988年前後の作品)などのレコーディングに参加しており、バンドがグランジとしての地位を築くうえで重要な役割を果たした。
クリス・コーネルは後年、この時期のレコーディングについて、「当時、ヒロがバンドを破門していて、音楽に関して自由なシステムがなかったので、私が多くの曲を書きました」と述べており、山本自身もバンド内で自分の貢献に満足していなかったことから、学業に戻るために脱退を選んだと伝えられている。コーネルは当時を振り返り、「辞めるには妙なタイミングだな。僕らは本当にうまくいっている。今はツアーの予算もあるしね。もうアンプを運んだり、あんなに長いバンに乗ったりすることはないんだ」と語っている。
Trulyの結成とその後
サウンドガーデン脱退の翌年、ヤマモトはシアトル近郊のミュージシャンと組み、新たなプロジェクトを立ち上げる。Screaming TreesのドラマーであったMark Pickerelと、The Storybook KrooksのRobert Rothとともに、インディペンデント・ロックバンドTrulyを結成した。Trulyはグランジの土壌にサイケデリックやハードロックの要素を取り入れたサウンドで知られ、ヤマモトはベース奏者としてだけでなく作曲面でも貢献した。
Trulyは1990年代を通じて作品を発表し、代表作にはコンセプチュアルな長編作やアルバムが含まれる。ヤマモトはこのバンドでの活動を通して、自身の音楽性をさらに広げ、90年代のインディー/オルタナティブ・シーンに独自の足跡を残した。
評価と影響
ヒロ・ヤマモトはサウンドガーデン創成期のベーシストとして、シアトルのグランジ・ムーブメントの立ち上げに関与した重要人物である。彼のベースはバンドの初期曲における低音の核を成し、後に続く多くのミュージシャンに影響を与えた。脱退後もTrulyなどを通じて活動を続け、シーン内外で一定の評価を得ている。
主なディスコグラフィー(選集)
- サウンドガーデン:初期EPやアルバム(1980年代後半の作品群に参加)
- サウンドガーデン:「Louder Than Love」(1989年のレコーディングセッションまで参加)
- Truly:EP・アルバム(1990年代の作品群、代表作にコンセプト・アルバムなど)
その後もヤマモトは音楽活動を続け、バンドでの録音・ツアーやゲスト参加、セッションワークなど多岐にわたる活動を行っている。彼の初期の役割は、グランジというジャンルの形成期を語るうえで欠かせない要素の一つである。