ジェームズ・ハーデンとは|NBAMVPの経歴・成績・受賞歴・プロフィール
ジェームズ・エドワード・ハーデン・ジュニア(James Edward Harden Jr.)(1989年8月26日生まれ)は、アメリカ合衆国出身のプロバスケットボール選手。ポジションはガード(シューティングガード/ポイントガード)。現在はNBAのロサンゼルス・クリッパーズに所属し、左利き特有のボールハンドリングと高難度のステップバック3、巧みなファウル獲得、卓越したパスで長年リーグを代表するプレーメイカーとして活躍しています。大学時代はアリゾナ州立大学でプレーし、2009年にコンセンサス・オールアメリカンおよびPac-10プレーヤー・オブ・ザ・イヤーを受賞。2009年のNBAドラフトでは、オクラホマシティ・サンダーから全体3位で指名され、NBA入りしました。
サンダーでは主にシックスマンとして台頭し、2012年にNBAシックスマン・オブ・ザ・イヤーを受賞。若きデュラント、ウェストブルックと共に2012年のNBAファイナル進出に貢献しましたが、マイアミ・ヒートに5試合で敗れました。2012年10月、2012-13シーズン開幕直前にヒューストン・ロケッツへトレード。以後ロケッツの大黒柱として得点とアシストの両面でリーグを牽引し、2017-18シーズンには得点王とリーグMVP(NBA最優秀選手)を同時受賞。ロケッツを複数回の西地区決勝へ導き、2018年は王朝ウォリアーズを相手にシリーズ3勝2敗と追い詰める原動力となりました。
2021年1月にブルックリン・ネッツへ移籍し、ビッグ3の一角としてプレー。2022年2月にはフィラデルフィア・76ersへトレードされ、エンビードとのピック&ロールでリーグ屈指の司令塔ぶりを発揮し、2022-23シーズンには自身2度目のアシスト王を獲得。2023年11月にロサンゼルス・クリッパーズへ移籍後は、カワイ・レナード、ポール・ジョージ、ラッセル・ウェストブルックらと共闘し、高効率なシュート選択とゲームマネジメントでチームの攻撃を整理しています。
ハーデンは、2012年夏季オリンピックと2014年FIBAワールドカップで金メダルを獲得した、2度のバスケットボール米国代表チームのメンバーです。代表ではシックスマンとしてもスターターとしても機能し、多様な役割に順応できるバスケットIQの高さを示しました。
主な受賞・ハイライト
- NBA最優秀選手(MVP):2018年(NBA最優秀選手)
- 得点王:2018年、2019年、2020年(3年連続)
- アシスト王:2017年、2023年
- NBAシックスマン・オブ・ザ・イヤー:2012年(オクラホマシティ・サンダー在籍時)
- NBAオールスター選出:通算10回以上
- オールNBAチーム:通算9回選出(うちファーストチーム6回)
- 記録的パフォーマンス:NBA史上初の「60点トリプルダブル」(2018年)、30点以上の連続試合32(2018-19)など
プレースタイルと特徴
- ステップバック3とアイソレーション:左利きのリズムとレンジの広さを活かしたステップバック3は代名詞。単独攻撃(ISO)効率は全盛期にリーグ屈指。
- ピック&ロールの達人:ビッグマンとの2メンゲームで相手の守備を読み、フローター、スキップパス、ロブを状況に応じて選択。
- ファウル誘発の技術:ハンドチェックやリーチの瞬間を捉える身体操作とタイミングでフリースローを量産。ルール傾向の変化後も適応力を見せる。
- ゲームマネジメント:テンポコントロールとターンオーバー管理に優れ、ハーフコートでもトランジションでも効率的に得点機会を創出。
キャリア年表
- 高校・大学:アリゾナ州立大で主将格として活躍、2009年にPac-10最優秀選手。
- 2009-2012:オクラホマシティ・サンダーでシックスマンとして台頭。2012年に同賞受賞、同年ファイナル進出もマイアミ・ヒートに敗退。
- 2012-2021:ヒューストン・ロケッツでエース。2018年にMVP、得点王3度、球団史に残るオフェンスを築く。
- 2021-2022:ブルックリン・ネッツでプレーメイクを担う。
- 2022-2023:フィラデルフィア・76ersでアシスト王を獲得し、エンビードのMVPシーズンを支える。
- 2023-:ロサンゼルス・クリッパーズへ。高効率な3ポイントとパスで攻撃のハブに。
プロフィール
- 生年月日:1989年8月26日
- 出身地:カリフォルニア州ロサンゼルス
- 身長・体重:約196cm・約100kg
- ポジション:ガード(SG/PG)
- 愛称:The Beard(ザ・ビアード)
- 背番号:13(主に)、クリッパーズでは1番を着用
- 大学:アリゾナ州立大学
- ドラフト:2009年1巡目全体3位(オクラホマシティ・サンダー)
- 契約・ブランド:adidasのシグネチャーラインを持ち、慈善団体「3 The Harden Way」を通じ教育支援などの社会貢献活動も展開
評価と影響
ハーデンは効率性を重視するモダンバスケットの象徴的存在として、3ポイントとフリースロー、リムアタックを最適化したショットプロファイルを確立しました。高いボール占有率を前提とする戦術は賛否を呼びましたが、個人の創造性とチームオフェンスの最大化を両立させるアプローチはリーグ全体の戦術トレンドに大きな影響を与えています。
トピックス(最近の動向)
- クリッパーズ加入後は効率的な3Pとピック&ロールで攻撃を安定化。ヘルシーな陣容時には西の上位争いに貢献。
- キャリア通算で2度のアシスト王と3度の得点王を達成しており、スコアリングとプレーメイクの両面で希少な実績を持つ現役有数のガード。