アンソニー・"トニー"・アンセルモ(Anthony "Tony" Anselmo、1960年2月18日生まれ)は、アメリカの声優、アニメーターであり、長年にわたりディズニーの代表的キャラクターの一つであるドナルド・ダックの声を務めてきました。カリフォルニア芸術大学(CalArts)のキャラクターアニメーション・プログラムで学び、アニメーションと声の両面でキャリアを築いています。
経歴と声優活動
アンセルモは若い頃から声と演技の訓練を受け、在学中あるいは初期のキャリアでクラレンス・ナッシュ(ドナルドの初代声優)に師事しました。ナッシュの健康が衰えた時期には、アンセルモが代役(アンダースタディ)として約3年間務め、1985年にナッシュが亡くなった後、正式にドナルドの声を引き継ぎました。
1999年以降、アンセルモはヒューイ、デューイ、ルイの声を担当しています(ルシ・テイラーと共演)。また、テレビシリーズや短編、テーマパークのショー、玩具・ゲーム向けの録音など、多様なメディアでドナルドの声を提供し続けています。代表的なテレビ出演には『Mickey's Around the World in 80 Days』や『Mickey Mouse Works』、『House of Mouse』などがあり、『The Great Mouse Detective』や『Mickey's Around the World in 80 Days』、『Phineas and Ferb』などのマイナーキャラクターでも声を務めています。
ゲーム分野でも活躍しており、人気シリーズ『キングダム ハーツ(Kingdom Hearts)』ではドナルドを主要キャラクターの一人として演じ続け、2011年のビデオゲーム『Kinect Disneyland Adventures』でもドナルドの声を担当しました。さらに、テーマパーク向けのアトラクションやイベントでも定期的に声の収録や出演を行っています。
アニメーターとしての主な参加作品
声優活動と並行してアンセルモはディズニーでアニメーターとして多くの劇場用長編・短編に携わってきました。主な参加作品には次のようなものがあります:
- ブラック・コルドロン
- リトル・マーメイド
- 美女と野獣
- ライオン・キング
- ターザン
- 皇帝のニュー・グルーヴ
これらの作品ではキャラクターアニメーションを中心に、演技や表情づけ、動きのタイミングなどキャラクター表現全体の品質向上に寄与してきました。また若手アニメーターの指導や、声とアニメーションが一致する演出面でのコラボレーションにも携わっています。
受賞・評価
2009年9月、トニー・アンセルモはその長年の功績によりディズニー社からディズニー・レジェンド(Disney Legend)に選出されました。声優として、またアニメーターとしての両面で高く評価されており、ディズニーのクラシックキャラクターを現代に引き継ぐ重要な存在と見なされています。
現在もアンセルモは、映画・テレビ・ゲーム・テーマパークなど多様な媒体でドナルドや関連キャラクターの声を務めるとともに、アニメーション制作の現場で後進の育成やワークショップへの参加、ファンイベントでの出演など幅広く活動を続けています。