ダーウィン・カレッジ(ケンブリッジ大学)とは:1964年設立の大学院専用カレッジと著名な卒業生
1964年設立のケンブリッジ大学・ダーウィン・カレッジ。大学院専用でノーベル賞受賞者を含む著名な卒業生が集う、カム川沿いの研究拠点。
ダーウィン・カレッジは、英国ケンブリッジ大学のカレッジの一つです。1964年に設立され、ケンブリッジでは初期に男女共学の方針で設立されたカレッジの一つであり、また大学院専用のカレッジとして知られています。学生数は約650名で、学部生は受け入れていないため、全員が大学院生です。名称の由来は、有名な科学者であるチャールズ・ダーウィンとその家族にちなんでいます。
歴史と理念
ダーウィン・カレッジは、1964年の創立以来、大学院生を中心とした研究重視の共同体を目指して発展してきました。設立当初から学際的な交流と国際性を重視し、異なる分野や国籍の研究者・学生が共に学び合う場を提供しています。
学術と研究コミュニティ
カレッジには人文・社会・自然・医学など幅広い研究分野から学生が集まり、大学の各学部や研究所と密接に連携して研究活動を行っています。大学院専用であるため、落ち着いた研究環境と同級生や指導教員との集中した議論が可能です。研究支援やセミナー、定期的な学術イベントも活発に行われています。
施設・生活環境
- カム川沿いの静かな立地で、中心部や大学の主要施設へ徒歩でアクセスできます。クイーンズカレッジの向かいに位置しており、川沿いの散策道や緑地が近くにあります。
- 学生向けの宿泊施設、共用ラウンジ、ダイニングルーム、図書室など研究生活を支える設備が整っています。学内では学術交流や食事を通じたコミュニティ形成が奨励されています。
- 国際的な学生が多く、多様な文化交流が行われるとともに、研究会議や訪問研究者の受け入れにも対応する施設を有しています。
入学・奨学金
入学希望者は通常、ケンブリッジ大学の大学院課程への志願を行い、カレッジへの所属も併せて決定されます。カレッジや大学から提供される奨学金・研究助成・住宅支援などがあり、各種の財政支援制度を通じて研究活動がサポートされます。
伝統とコミュニティ
ダーウィン・カレッジは大学院中心のため、フォーマルな行事やセミナー、読書会など学術的・社会的なイベントが定期的に開かれます。学生・フェロー・スタッフの小規模で濃密なコミュニティが特徴で、共同研究や日常的な交流を通じてネットワークが築かれます。
著名な卒業生・関係者
エリザベス・ブラックバーンのように、非常に有名な研究者もここで学んでいます。彼女は2009年に医学の分野でノーベル生理学・医学賞を受賞しています。そのほかにも国際的に活躍する研究者や学者、政策立案者、企業のリーダーなど多くの卒業生が各分野で成果を挙げています。
ケンブリッジ中心部からのアクセス、落ち着いた研究環境、多様な学生背景を持つコミュニティを求める大学院生にとって、ダーウィン・カレッジは魅力的な選択肢となっています。


ダーウィンカレッジの建物
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