硝酸カドミウム(Cd(NO3)2)
硝酸カドミウム(Cd(NO3)2)は、水に溶けるカドミウム(II)塩で、実験用試薬や他のカドミウム化合物の前駆体として用いられる。水和物をつくり、酸化性を示し、毒性と環境残留性が高い。
硝酸カドミウムは、カドミウムの陽イオン(Cd2+)と硝酸イオン(NO3−)からなる無機塩である。市販品や実験室では、無色の結晶固体、または水和物として見られることが多い。硝酸イオンを含むため、条件によっては酸化性のある塩として振る舞い、またカドミウムを含むため、健康および環境に対するリスクがよく知られた有害な重金属化合物でもある。
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2 画像組成と構造
形式上の化学式は Cd(NO3)2 である。イオン化合物として、カドミウム(II)は硝酸イオンに囲まれた配位位置を占め、水和試料ではさらに水分子にも配位される。カドミウム(II)は通常6配位の幾何構造をとり、一般的な単離物には四水和物などの水和物が含まれる。硝酸基は、共有結合した骨格をつくるのではなく、個々の陰イオンとして存在する。
調製と化学的挙動
硝酸カドミウムは、金属カドミウム、酸化カドミウム、または炭酸カドミウムを硝酸で処理して得られる。これにより、水に溶ける硝酸塩と水が生じ、金属カドミウムの場合には水素も発生する。塩は水に非常によく溶け、溶液中では自由な Cd2+ イオンを供給して、沈殿反応、錯体形成、酸化還元反応に関与する。加熱すると分解し、窒素酸化物を放出して、酸化カドミウムや他のカドミウム残渣を残す。
物理的形態と性質
市販試料は通常、白色から無色の結晶で、吸湿性を示し、水和物を形成することがある。水や他の極性溶媒によく溶け、透明な溶液を与える。固体およびその溶液は、硝酸イオンのため程度の差はあるが酸化性を示す。また、塩基と反応すると水酸化カドミウムを生成し、硫化物源と反応すると、鮮やかな色をもつ硫化カドミウムを生じる。
用途と例
- 実験用試薬:合成や分析のための、溶けやすい Cd2+ 源として用いられる。
- 他のカドミウム化合物の前駆体:沈殿反応や熱分解によって、硫化物、酸化物、各種塩の調製に使われる。
- 歴史的または特殊用途:カドミウム化合物が必要な顔料やめっき工程で用いられたことがある(毒性のため、現在は多くの用途で使用が制限されている)。
安全性、環境影響、取扱い
硝酸カドミウムは重大な健康危険を伴う。カドミウムおよび多くのカドミウム化合物は発がん性に分類され、慢性的な曝露により腎障害や骨への影響を引き起こすことが知られている。取扱いはドラフト内で行い、手袋と保護眼鏡を着用し、吸入や皮膚接触を避けるべきである。漏出時は封じ込めを行い、規制に従って有害廃棄物として処分する。環境中ではカドミウムは残留性と生体蓄積性が高く、土壌や水への放出は多くの地域で厳しく規制されている。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com 硝酸カドミウム(Cd(NO3)2) Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/15923
出典
- dx.doi.org : 10.1002/14356007.a04_499