COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは|原因・症状・治療・予防ガイド
COPDの原因(喫煙・大気汚染)・症状・診断・治療(禁煙・薬・運動)・予防をやさしく解説。早期発見とセルフケアで進行を防ぐ実用ガイド。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、慢性閉塞性肺疾患(COLD)、慢性閉塞性気道疾患(COAD)とも呼ばれ、呼吸が徐々に困難になる病気の集まりです。
COPDの症状には、呼吸困難や咳、特に大量の痰を吐き出す咳などがあります。通常、タバコを吸うことが原因で起こり、生涯タバコを吸う人の約半数がCOPDを発症すると言われています。大気汚染も原因の一つであり、特に換気をせずに室内で火を使用する国では特にそうです。
発症当初は、運動している時だけ呼吸困難が目立ちますが、長年の間に徐々に悪化し、座っていても横になっていても呼吸困難になるまでになります。また、肺に感染症を起こすこともあり、重症化して死に至ることもあります。
COPDの治療で最も重要なステップは禁煙です。運動や薬も有効です。最も一般的に使用される薬は気管支拡張薬と呼ばれるもので、気道を開き、より多くの空気を肺に入れるのに役立ちます。
障害の3%がCOPDに関連している。人はCOPDで死ぬ可能性があります。世界保健機関(WHO)は、2030年までにCOPDが世界の死因の第3位になると予測しています。長生きしている人が増え、世界で喫煙する人が増えているため、今後はより多くの人がCOPDで亡くなると考えられています。
原因(なぜ起こるか)
主な原因は長年にわたる有害な粒子やガスの吸入による気道と肺の慢性的な炎症です。代表的な要因は以下のとおりです。
- 喫煙:最も強い危険因子で、生涯喫煙者の多くがCOPDを発症します。
- 受動喫煙・大気汚染:都市部の大気汚染や職場での粉じん・化学物質の吸入もリスクを高めます。大気汚染や屋内の燃焼(換気不良な環境での火の使用)も重要です。
- 職業性曝露:鉱山、繊維、農業などでの粉じんや化学物質暴露。
- 遺伝的要因:α1-アンチトリプシン欠損症など、特定の遺伝的異常は若年での重症化を招くことがあります。
- 反復する呼吸器感染:幼少期の重度の呼吸器感染などが影響する場合があります。
症状と経過
初期は運動時に息切れを感じる程度ですが、進行すると日常生活でも息切れが続きます。典型的な症状は:
- 慢性的な咳嗽(たんを伴うことが多い)— 原文にもあるように咳、特に大量の痰を伴うことがあります。
- 労作時の息切れ(荷物を持つ、階段を上るなど)— 呼吸困難が進行していきます。
- 増悪(急性増悪):発熱や咳嗽、痰の増量・色の変化により肺の感染や症状悪化が起き、入院が必要になることもあります(肺に感染症を起こすこと)。
- 慢性疲労、体重減少、胸の圧迫感など。
診断
COPDの診断には医療機関での検査が必要です。重要な検査は以下の通りです。
- 肺機能検査(スパイロメトリー):吸気・呼気量を測定し、1秒量(FEV1)と努力肺活量(FVC)の比率(FEV1/FVC)が低下しているとCOPDが疑われます。
- 胸部X線・CT:他の病気との鑑別や肺の構造変化の評価。
- 動脈血酸素分圧測定やパルスオキシメーター:低酸素を評価。
- 血液検査:合併症や感染、α1-アンチトリプシン欠損のスクリーニングなど。
治療(症状の管理と悪化予防)
COPDは完治が難しい病気ですが、適切な治療で症状を和らげ、悪化を減らし、生活の質を向上させることができます。主な治療法は以下です。
- 禁煙:最も効果のある治療で、病気の進行を遅らせます。ニコチン置換療法や薬物療法、禁煙外来の利用が有効です。
- 薬物療法:
- 短時間作用型・長時間作用型の気管支拡張薬(β2刺激薬、抗コリン薬)— 気道を広げて息切れを軽減します(気道を開く効果)。
- 吸入ステロイド薬:頻回の増悪がある患者で併用されることがあります。
- 経口ステロイド、抗菌薬:急性増悪時に用いられます。
- 肺リハビリテーション:運動療法、呼吸法指導、栄養指導、教育を組み合わせ、日常生活能力と生活の質を改善します。
- 酸素療法:安静時に低酸素がある場合には長時間酸素療法が推奨され、生命予後を改善します。
- 外科治療:重症例では肺容積減少手術や肺移植が検討されることがあります。
- 感染予防:インフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種で増悪のリスクを減らします。
悪化(増悪)時の対応
急に咳や痰が増えたり呼吸困難が強くなった場合は増悪の可能性があります。早めに医療機関を受診し、必要に応じて抗菌薬や短期の経口ステロイド、酸素療法を受けることが重要です。
予防と生活上の工夫
- 禁煙を始める、周囲の受動喫煙を避ける。
- 屋内外の空気質を改善する(換気や空気清浄、有害物質の除去)。
- 定期的なワクチン接種(インフルエンザ、肺炎球菌)。
- 体力維持のための定期的な運動(医師の指導のもとで)と栄養管理。
- 職場での曝露を減らす(防塵マスクや換気設備の整備)。
- 早めの受診と増悪時の速やかな対応計画(自己管理計画)を持つ。
経過と予後
COPDは通常ゆっくり進行しますが、個人差があります。禁煙や適切な治療により進行を遅らせ、症状や増悪を減らすことが可能です。重症化すると日常生活が制限され、死亡の原因にもなり得ます。なお、障害の3%がCOPDに関連しているとの報告があり、また世界保健機関(WHO)は2030年までにCOPDが世界の死因の第3位になると予測しています。
まとめ
COPDは早期発見と禁煙が鍵となる慢性疾患です。症状があれば早めに医療機関を受診し、肺機能検査で評価を受けてください。禁煙、薬物療法、肺リハビリ、ワクチン接種などを組み合わせることで、症状の改善と生活の質の維持が期待できます。疑問や不安がある場合は専門医に相談しましょう。
COPDの種類
- 肺気腫
- 慢性気管支炎
- 気管支拡張症
質問と回答
Q:COPDとは何ですか?
A:慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは、呼吸が徐々に苦しくなる病気の集合体です。
Q:COPDの症状にはどのようなものがありますか?
A:COPDの症状としては、呼吸困難や咳、特に痰が多く出ることが挙げられます。
Q:COPDの原因は何ですか?
A:COPDはタバコが原因で起こることが多く、生涯タバコを吸い続ける人の約半数が発症するといわれています。また、特に換気せずに室内で火を使うような国では、大気汚染も原因のひとつになります。
Q:COPDはどのように進行していくのですか?
A:発症当初は運動したときだけ呼吸が苦しくなりますが、長い年月をかけて徐々に悪化し、座ったり横になったりしていても呼吸が苦しくなるようになります。また、肺の感染症を引き起こし、死に至ることもあります。
Q:COPDはどのように治療するのですか?
A:COPDの治療で最も重要なのは、喫煙をやめることです。運動や気管支拡張剤などの薬物療法も、気道を広げて肺に空気を取り込むのに役立ちます。
Q: 障害のうち、COPDが関係するものは何%ですか?A:全障害の3%がCOPDに関連しています。
Q: COPDで死ぬことがあるのですか?A: はい、COPDで死亡することもあります。世界保健機関は、2030年までに世界の死因の第3位になると予測しており、今後、より多くの人がCOPDで死亡することになると考えられます。
百科事典を検索する