概要

Ciro Pessoa 2010.jpg シロ・ペッソア・メンデス・コヘイア(1957年6月12日 – 2020年5月5日)は、ブラジルのシンガーソングライター、ギタリスト、詩人だった。サンパウロ生まれで、1970年代後半から1980年代にかけて台頭した同市のロック・シーンで知られるようになり、その後は音楽作品と文学的活動の双方で存在感を示した。また、長年にわたる仏教実践への関心を反映して、ダルマ名テンジン・チョペルも名乗った。

音楽活動

ペッソアは、ブラジルのロック・グループTitãsの創設メンバーの一人だった。バンドの形成期に参加し、ブラジル・ロックがより広く注目される流れに関わった。Titãsを初期に離れた後も、彼はオルタナティブな音楽性の探求を続け、とりわけポストパンクとゴシックの影響を受けたグループCabine Cで活動したほか、ソロ制作や他アーティストとの共同作業にも取り組んだ。

作風と執筆

ペッソアの作品は、ロックの編成に文学的な歌詞や、ときに実験的な響きを組み合わせたものだった。詩人であり作詞家でもある彼は、都市的なイメージ、内省的な主題、そして場合によっては実存的あるいは精神的な関心を取り上げた。ダルマ名の採用は、後年の執筆や公的な人物像に、仏教的な考え方と瞑想的実践が影響していたことを示している。

晩年と死去

晩年のペッソアは、作家として、また時おり演奏者として活動を続け、ブラジルのロックやインディペンデント音楽をめぐる文化的な議論の場に関わり続けた。彼は重い健康問題を抱え、がんとの闘病も伝えられていたが、2020年5月5日にサンパウロで、COVID-19の合併症により62歳で死去した。その死はブラジルのメディアや音楽界の同業者たちによって広く報じられた。

遺産と意義

ペッソアは、現代ブラジル・ロックを形づくった世代の一員として、また音楽と文学のあいだを行き来した芸術家として記憶されている。Titãsでの活動はグループ初期に限られたものだったが、その後のプロジェクトや著作は、ポストパンクの潮流や、ブラジルにおける芸術・精神性・都市生活をめぐる議論に寄与した。

参考資料