コンバイン(コンバインハーベスター)とは:刈り取り・脱穀・籾殻除去を一台で行う収穫機

コンバイン(コンバインハーベスター)とは:刈取り・脱穀・籾殻除去を一台で行い、収穫作業を大幅に省力化・効率化する最新の収穫機の特徴と導入メリットを解説。

著者: Leandro Alegsa

コンバインとは、農作物を収穫するための機械です。作物の収穫を3回に分けて行うことから、その名がついた。

  • 刈り取り:収穫の準備ができた作物を刈り取って集めること。
  • 脱穀:人が食べられる部分とそうでない部分を分けること、そして
  • winnowing:すでに分離した作物のうち、人が食べられない部分である籾殻を取り除き、食べられる部分である穀物を残すこと。

コンバインによって、農業に従事する人の数は大幅に減少しました。

概要と名称の由来

「コンバイン(combine)」は英語の「combine harvester(コンバインハーベスター)」の略で、刈り取り、脱穀、籾殻(もみがら)除去といった複数の作業を一台で「結合(combine)」して行うことから名づけられました。特に稲や小麦などの穀物類の収穫で広く使われています。

主な構成と働き

  • ヘッダー(刈り取り部):作物を根元から刈り取り、機体に供給します。稲用、豆類用など作物に応じたヘッダーがあります。
  • 脱穀機構(ドラム・シェーカー):刈り取った茎や穂から籾や穀粒をはずす部分です。回転するドラムや爪(フレックス)で穀粒を分離します。
  • ふるい・風選(winnowing):winnowingに相当する工程で、風の力と振動ふるいを使って軽い籾殻やゴミを飛ばし、穀物を選別します。
  • グレインタンク(貯穀槽):選別された穀物を一時的に貯める収納部です。満杯になったら排出オーガや荷台に移します。
  • 排出・搬送装置:貯蔵タンクからトラックやコンテナへ穀粒を移送します。

適用作物と機種の種類

主に稲(コメ)、小麦、大麦、大豆、オートムギ、トウモロコシ(スイートコーンや飼料用)などで使われます。機種は大きく分けて自走式(エンジンを積んだ独立した乗用タイプ)とトレーラー式(トラクターに牽引されるタイプ)があります。小規模農家向けの小型機から、大規模圃場向けの大型機まで多様です。

利点

  • 作業時間の大幅短縮:刈り取り、脱穀、選別を同時に行えるため、収穫作業が迅速に進みます。
  • 労働力の節約:人手不足対策として有効で、同じ面積を少人数で収穫可能です。
  • 収穫ロスの低減:適切に調整された機械は手作業よりロスを減らします。
  • 安定した作業品質:均一な刈高さや脱穀条件で品質のばらつきが少なくなります。

注意点と欠点

  • 初期投資と維持費:機械本体の購入費用や燃料、整備費がかかります。
  • 土壌圧密(コンパクション):重機の走行により土壌が締まりやすく、排水や生育に影響することがあります。
  • 適切な調整が必要:刈高さ、ドラム回転数、風量、ふるい幅などを作物・乾燥状態に合わせないと、籾殻や穀粒の損傷・混入が起きます。
  • 取り扱いと安全:巻き込みや転倒などの危険があるため、安全装置と正しい操作が必須です。

運転と保守のポイント

  • 始業前点検:刃やベルト、チェーン、油量、タイヤ/履帯の状態を確認。
  • 適切なセッティング:作物の高さや茎の硬さ、含水率に合わせて刈り高さや脱穀条件を調整。
  • 清掃と詰まり対策:刈り取り後の茎や葉、籾殻が詰まると火災や故障の原因となるためこまめに清掃。
  • 定期整備:ブレードの研磨、ベアリングの給油、フィルター交換など。冬季にオーバーホールする農家も多いです。

安全上の留意点

  • 回転部や搬送部にはガードを付け、異物を近づけない。
  • 乗車者以外は離れた場所で作業し、子どもを近づけない。
  • エンジン停止・キーオフ後に点検や詰まり除去を行う。
  • 坂道やぬかるみに注意し、転倒や滑落事故を防止する。

近年の進化と将来動向

GPSや自動操舵(オートステアリング)、収穫量測定センサー(イールドモニター)、リモート診断などの精密農業技術がコンバインにも導入され、効率と省力化がさらに進んでいます。将来的には自律走行やAIによる最適設定の自動化が進むと予想されます。

まとめ

コンバインは、刈り取り・脱穀・籾殻除去を一台で行えるため、収穫作業の効率化と省力化に大きく貢献します。一方で適切な機種選定、操作、保守が必要であり、土壌への影響や初期投資も考慮することが重要です。

ロータリー脱穀機とレーザーガイド式油圧ステアリングを備えた密閉空調キャブのクラース・レキシオン570コンバインでオーツ麦を収穫Zoom
ロータリー脱穀機とレーザーガイド式油圧ステアリングを備えた密閉空調キャブのクラース・レキシオン570コンバインでオーツ麦を収穫

ニューサウスウェールズ州ヘンティで発見された旧式のハーベスターZoom
ニューサウスウェールズ州ヘンティで発見された旧式のハーベスター

質問と回答

Q: コンバインとは何ですか?


A: コンバインは作物を収穫する機械です。

Q:なぜ「コンバイン」と呼ばれるのですか?


A:刈り取り、脱穀、唐箕(とうみ)の3つの収穫作業を一度に行うことから、コンバインと呼ばれています。

Q:刈り取りとは何ですか?


A:刈り取りとは、農作物が収穫できる状態になったときに、農作物を刈り取って集める作業のことです。

Q:脱穀とは何ですか?


A:脱穀とは、作物の食べられる部分と食べられない部分を分ける作業のことです。

Q:唐箕がけとは何ですか?


A:唐箕(とうみ)とは、すでに分離された作物のうち、人が食べられない部分(籾殻)を取り除き、食べられる部分(穀物)を残す作業のことです。

Q:コンバインは農業にどのような影響を与えましたか?


A:コンバインによって、農業に従事する人の数は大幅に減少しました。

Q:コンバインはあらゆる種類の作物を収穫できますか?


A:いいえ、作物の種類によります。しかし、コンバインは小麦、オート麦、大麦などの穀類によく使われます。


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