ダガー(タイポグラフィ)|記号の歴史・用途・符号化
ダガー(†)は、参照や編集上の注記に用いられるタイポグラフィ記号です。シングルダガーとダブルダガーの形状、歴史、用途、現代の文字体系における符号化を解説します。
概要
ダガーは、小さな十字形のタイポグラフィ記号で、最も一般的には†(シングルダガー)および‡(ダブルダガー)として表されます。印刷物やデジタルテキストでは、参照記号、編集記号、またはアスタリスクに続いて脚注記号が必要となる場合の簡潔な注記マーカーとして機能します。この記号は、歴史的な文脈ではオベリスクまたはオベラスと呼ばれることもあります。
画像ギャラリー
1 画像形状と種類
ダガーは視覚的には、短い横線が縦線と交差する形をしています。ダブルダガーはこの形を繰り返し、横線を二本備えた記号となります。デザイナーは用途に応じて、記号をベースライン上に置くことも、上付きにすることもあります。これは、文中の参照と脚注マーカーの違いに対応するためです。書体ごとに、線の太さや比率には微妙な様式上の違いがあります。
歴史と起源
その祖先は古代のオベラスであり、古典学者や中世の写字生が、写本中の疑わしい箇所や真作でない可能性のある箇所を示すために用いた単純な記号でした。数世紀を経て、この記号は批評を示す欄外記号から、印刷版や学術的注釈装置で使われる簡潔な手段へと発展しました。活字印刷の時代には、印刷業者は複数の参照記号の一つとしてダガーを日常的に用いていました。
用途と慣例
代表的な用途には、次のものがあります。
- 脚注の順序付け:数字ではなく複数の記号を用いる場合に、アスタリスクの後で使用されます。
- 編集上の注釈装置:校訂版において、異同、挿入箇所、または本文に疑義のある箇所を示します。
- 伝記一覧と死亡記事:年の前後に置かれたダガーが、死亡日を示すことがあります。
- 学術・技術的表記:表、リスト、欄外注などで、簡潔なマーカーとして使われることがあります。
符号化と入力
現代の文字セットでは、シングルダガーはU+2020、ダブルダガーはU+2021として符号化されています。多くの環境では、マークアップで使用するための名前付き実体参照も提供されており、たとえば†と‡があります。さらに詳しいタイポグラフィ情報についてはタイポグラフィの参照資料を、Unicodeに関する情報についてはUnicodeの資料を参照してください。
重要な区別
ダガーは宗教的な十字架と視覚的に似ていますが、主として中立的な編集記号です。その意味は文脈によって決まります。本文の流れを妨げずに補足的な注記や編集上のコメントを示し、空間を節約することが実用上の役割です。使用上の規範は出版社、言語、学術分野によって異なるため、正確な順序や配置が重要な場合はスタイルガイドを確認すべきです。
関連項目
著者
AlegsaOnline.com ダガー(タイポグラフィ)|記号の歴史・用途・符号化 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/25075