卵管采(フィンブリア)とは:卵子を卵管へ導く指状突起の働き
卵管采(フィンブリア)は卵巣から卵子を卵管へ導く指状突起。構造と働き、妊娠への役割や異常時の症状・治療法を分かりやすく解説。

フィンブリアは、卵管の端から出ている組織の突起です。指の形をしているように見えるこれらの突起(フィンブリア)のうち最も大きいものは卵巣フィンブリアと呼ばれ、卵巣に付着しています。このフィンブリアが漏斗状になって、卵細胞(卵子)を卵管、そして子宮へと移動させるのを助けます。
構造と特徴
フィンブリアは卵管の外側(卵管の腹側に開く部分)から伸びる薄く柔らかい指状の突起です。表面は上皮細胞で覆われ、
- 繊毛(せんもう)を持つ細胞:繊毛の動きが卵子や卵胞液を卵管の入口へ誘導します。
- 分泌細胞:潤滑性のある分泌液を出し、卵子や精子の移動を補助します。
- 血管・結合組織:柔軟性と栄養供給を保つ役割があります。
主な働き
フィンブリアの主な機能は次のとおりです。
- 排卵時に卵巣表面から放出された卵子を「捕まえる」こと。フィンブリアが卵巣表面に接近して卵子を卵管の入口へ誘導します。
- 繊毛と分泌物によって卵子を卵管膨大部(受精が起こりやすい場所)へ移動させること。
- 受精後の受精卵を子宮に向かって運ぶこと。
臨床的意義(病気や問題)
フィンブリアは非常に繊細な構造で、いくつかの病態が生殖機能に影響を与えます。
- 癒着(ゆちゃく)や閉塞:腹膜炎、骨盤内炎症性疾患(PID)、手術後癒着、子宮内膜症などによってフィンブリアが癒着すると卵子を捕えられず不妊の原因になります。
- 卵管妊娠(異所性妊娠)のリスク増加:フィンブリアや卵管の機能障害により受精卵が子宮まで移動せず、卵管内で着床すると卵管妊娠になります。
- ヒドロサルペンクス(卵管水腫):卵管が液体で拡張するとフィンブリアの働きが阻害され、不妊や流産リスクの増加に関連します。
- 腫瘍性病変:まれですが、卵管の上皮やフィンブリアに発生する悪性病変(例:卵管由来の上皮性癌やSTIC=上皮内癌病変)が問題となることがあります。BRCA遺伝子変異を持つ人では予防的な卵管・卵巣摘出が検討される場合があります。
検査と診断
フィンブリアや卵管の状態を評価する主な方法:
- 子宮卵管造影(HSG):造影剤を用いて卵管の通過性をX線で確認します。
- 経膣超音波検査:卵巣や卵管の拡張(ヒドロサルペンクス)や嚢胞を評価します。
- 腹腔鏡検査(診断的・治療的):直接観察と同時に癒着剥離や治療操作が可能です。
- 血液検査:感染や腫瘍マーカーの評価に用いることがあります。
治療と対応
フィンブリアの障害に対する治療は原因と重症度によって異なります:
- 軽度の癒着や機能障害:腹腔鏡による癒着剥離や通水・通気テストで改善を図ることがあります。
- 重度の卵管障害やヒドロサルペンクス:影響の大きい卵管は切除(サルピングエクトミー)されることがあり、体外受精(IVF)で妊娠を試みるのが一般的です。
- 急性骨盤感染(PID):抗生物質による治療が第一選択で、必要に応じて外科的処置が行われます。
- 異所性妊娠:早期発見により薬物療法または外科的除去が行われます。
日常生活で気をつけること・受診の目安
次のような症状がある場合は婦人科を受診してください:
- 原因不明の下腹部痛や発熱(感染の可能性)
- 不妊で長期間妊娠しない場合(検査の相談)
- 異常な出血や不正出血、性交時の痛み
- 過去に骨盤感染や手術歴があり症状が出ている場合
フィンブリアは卵子の捕捉と卵管への導入という非常に重要な役割を担っています。問題があると妊娠に影響を及ぼすため、気になる症状があれば早めに専門医に相談することが大切です。
質問と回答
Q:フィンブリアとは何ですか?
A: フィンブリアは卵管の端から出ている組織の突起です。
Q: フィンブリアはどのような形をしていますか?
A: フィンブリアは指の形に見えます。
Q:最も大きな辺縁は何と呼ばれていますか?
A:これらのフィンブリアの中で最も大きいものは卵巣フィンブリアと呼ばれています。
Q: フィンブリアの機能は何ですか?
A: フィンブリアは漏斗状になっていて、卵細胞(卵子)を卵管、そして子宮へと移動させる働きをします。
Q: フィンブリアはどの部分に付着していますか?
A: 卵膜は卵巣に付着しています。
Q: 卵管は何に関係しているのですか?
A: 卵管は卵細胞(卵子)を卵巣から子宮に運ぶ役割を担っています。
Q: 卵管の漏斗状は卵細胞の運搬にどのように役立っているのですか?
A: フィンブリアが漏斗状になっていることで、卵細胞を卵管に導き、卵細胞が腹腔内に入るのを防ぎ、子宮への卵細胞の移動を助けます。
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