未来時制:形式・用法・言語間の多様性
未来時制の概要。言語が発話時点より後の出来事をどのように表すか、英語の主な形式、計画・予測・予定表などの用法、未来時間を表す各言語の方法を解説する。
未来時制とは、発話の時点より後に生じる行為や状態を位置づけるための文法的手段をいう。この概念は時間軸上で過去・現在と並ぶものであり、一般的な時制の議論、および関連する過去時制と現在時制も参照されたい。未来の時間を扱う方法は言語によって異なり、未来専用の語形変化をもつ言語もあれば、助動詞や文脈に依存する言語もある。
主な形式と方策
言語は複数の仕組みによって未来性を表す。代表的な方策には、次のようなものがある。
- 屈折による未来:未来の時間を示す、動詞の独自の語尾または語幹を用いる形式。ロマンス諸語に多く見られる。
- 迂言法:不定詞に助動詞または助詞・小辞を組み合わせる方法。英語の will や be going to が例である。
- 時間標識を伴う現在時制:現在形に時間副詞句を加え、未来への言及を示す方法。たとえば The train leaves at 6(その列車は6時に出発する)がある。
- 純粋な時制ではなく、意図・義務・可能性を含意する法的標識や証拠性の標識。
英語:例とアスペクト上の区別
英語には単一の屈折形による未来形はなく、助動詞と文脈を用いる。一般的な表現としては、will(I will call you、あなたに電話します)、計画された行為を表す be going to(She is going to study、彼女は勉強する予定だ)、取り決められた出来事を表す現在進行形(We are meeting tomorrow、私たちは明日会う)、時刻表に基づく予定を表す現在形(The concert starts at 8、コンサートは8時に始まる)がある。また、英語では未来のアスペクトも表される。未来進行形(will be doing)は進行中の行為を、未来完了形(will have done)は未来のある時点までの完了を示す。
用法と語用論的機能
未来を表す構文は、時間的な位置づけにとどまらず、語用論的な意味も担う。主な用法は以下のとおりである。
- 予測・予報(It will rain later、後で雨が降るだろう)。
- 計画・意図(I'm going to apply for the job、その仕事に応募するつもりだ)。
- 予定された行事や時刻表(The flight departs at noon、その便は正午に出発する)。
- 約束・脅し・申し出(I will help you、手伝います)。
- 文脈によっては、丁寧な依頼や表現を和らげるための用法。
これらの機能はモダリティと重なり合う。未来性を標示する語は、可能性・意志・義務も示すことが多いため、分析ではしばしば、時制(時間)と、法およびアスペクト(行為の性質)とを区別する。
言語間の特徴と歴史
すべての言語が未来の時間を文法的に符号化するわけではない。現在形を文脈上の手掛かりとともに用いる言語や、小辞に依拠する言語もある。歴史的には、多くの文法的な未来形式が、移動や義務を表す動詞から発達してきた。たとえば、「私は行くところだ」を意味する迂言的表現が、未来標識として文法化することがある。未来表現の比較研究は、話者が時間をどのように文法化するか、また時制がアスペクトやモダリティとどのように関わるかを明らかにする。
要するに、「未来時制」は、まだ起こっていない事柄について語るために言語が用いる多様な方策を指す広い名称である。その研究には、形式の記述に加え、意味・用法・言語間の多様性への慎重な注意が必要となる。
著者
AlegsaOnline.com 未来時制:形式・用法・言語間の多様性 Leandro Alegsa
URL: https://ja.alegsaonline.com/art/37100
出典
- books.google.com : Past Tense in English: From OE to PDE