ヘアドライヤー(ブロードライヤー)とは|仕組み・主な部品・歴史(発明者:アレクサンドル・ゴドフォワ)

ヘアドライヤーブロードライヤーとも呼ばれる)は、冷風または温風を吹き付ける装置です。ドライヤーは通常、濡れた髪を早く乾かすために使用されます。

ドライヤーの主な部品は、モーターで動くファンと、電気で発熱するエレメントです。エレメントに電流を流すと、エレメントが熱くなります。ファンから出た空気がドライヤーの筒の中を通るとき、エレメントで熱されます。その熱風がドライヤーの先端(ノズル)から出てきます。ユーザーはノズルを髪に向けることができます。

1890年、アレクサンドル・ゴドフォワがフランスでヘアードライヤーの最初のモデルを作りました。

仕組み(詳しく)

基本的な動作は、空気を送り出すファン空気を加熱するエレメントの組み合わせです。電源を入れるとモーターが回り、後方の吸入口から空気を取り込みます。取り込んだ空気は筒状の通路を通り、通路内に配置された発熱体(一般的にはニクロム線など)で暖められ、ノズルから吹き出します。温度管理はサーモスタットやサーモスイッチ、あるいは熱ヒューズによって行われ、異常な高温になった場合は自動的に電流を遮断する安全機構が働きます。

冷風は単にエレメントを通さないか、エレメントへの通電を止めることで得られます。「クールショット」機能は、瞬時に冷風を出すために使われます。

主な部品

  • モーターとファン:空気を吸い込み吹き出す。性能(風量・騒音)に大きく影響する。
  • 発熱体(ヒーターエレメント):ニクロム線などが使われる。電流で発熱して空気を温める。
  • 温度制御装置:サーモスタット、サーモスイッチ、熱ヒューズなど。過熱防止や温度切替を行う。
  • スイッチ・電子回路:風量・温度切替、クールショット、オン/オフなどの操作系。
  • ノズル・アタッチメント:風向きを集中させる「コンセントレーター」や、カール用の「ディフューザー」など。
  • ハウジング(筐体):プラスチックや耐熱素材で外装を構成。
  • コード・プラグ:電源供給。浴室近くで使用する場合は漏電遮断器(RCD/GFCI)などの配慮が必要。
  • フィルター/吸入口カバー:髪の毛や埃の侵入を防ぐ。定期的な清掃が必要。
  • 付加機能:イオン発生器(マイナスイオン)、セラミック/トルマリンコーティング、赤外線ヒーターなど。

種類と技術の進化

  • 大型サロン用(フードドライヤー):頭部を覆うフード型で、乾燥時間を均一にする。初期の発明形態に近い。
  • 携帯型(ハンドヘルド):家庭用や旅行用。1920〜1930年代以降に普及し、現在の主流。
  • イオン/マイナスイオンドライヤー:静電気を抑え、髪のまとまりを良くすることをうたう技術。
  • セラミック・トルマリン:熱の分布を均一にし、過度な局所加熱を抑える素材やコーティング。
  • プロ用高出力モデル:風量が大きく短時間で乾かせる。耐久性や冷却機能が強化される。
  • 低騒音・DCブラシレスモーター搭載:静音化と省エネ、軽量化が進んだモデルも登場。

安全性と使用上の注意

  • 水周りでの使用は感電の危険があるため注意する。特に浴槽・洗面台での使用時は漏電遮断器(RCD/GFCI)が推奨される。
  • 吸入口や排気口を布や手で塞がない。過熱や火災の原因となる。
  • フィルターや吸入口は定期的に掃除し、髪の毛やほこりを取り除く。モーター故障や火災防止につながる。
  • 高温で長時間当て続けると髪や頭皮を傷める。タオルで水分を取ってから低〜中温で使用する、熱保護剤を使うなどの対策が有効。
  • コードの断線やプラグの損傷がある場合は使用を中止し、修理や交換を行う。
  • 小さな子どもや寝ている人の近くで放置しない。誤操作や火傷の危険がある。

歴史(簡潔に)

記事冒頭にもある通り、1890年にアレクサンドル・ゴドフォワがフランスで最初のヘアドライヤーのモデルを作ったとされています。当初の装置は非常に大きく、サロンで使うフード型や卓上型に近い構造でした。その後、電気技術の進歩と電気製品の普及に伴い、20世紀前半から中盤にかけて携帯可能なハンドヘルド型が開発・普及しました。20世紀後半には素材・電気技術の改良で小型化・高性能化が進み、さらにイオン技術やセラミックなどの新技術が登場して現在の多機能ドライヤーへと発展しました。

メンテナンスと環境への配慮

  • フィルターの清掃や外装の拭き取りを定期的に行うことで、効率低下や故障を防ぐ。
  • できるだけタオルドライで水分をある程度取ってから使用すると、消費電力と使用時間を短縮できる。
  • エネルギー効率の高いモデル(低消費電力や短時間で乾かせる機種)を選ぶと環境負荷を下げられる。
  • 寿命を迎えた製品は各自治体やメーカーの指示に従って適切に廃棄・リサイクルする。

まとめ:ヘアドライヤーはファンと加熱要素を組み合わせて風を温め、髪を乾かす道具です。技術の進化により携帯性・安全性・機能性が向上し、用途に応じて多様なモデルが存在します。正しい使い方と定期的なメンテナンスで安全に長く使うことができます。

ヘアードライヤーZoom
ヘアードライヤー

質問と回答

Q: ヘアードライヤーとは何ですか?


A: ヘアドライヤーはブロードライヤーとも呼ばれ、冷風または温風を吹き付けて濡れた髪を早く乾かす装置です。

Q: ヘアードライヤーの主な部品は何ですか?


A: ヘアードライヤーの主な部品は、モーターで動くファンと電気的に加熱されるエレメントです。

Q: ヘアードライヤーのエレメントに電流が流れるとどうなりますか?


A: エレメントに電流が流れると発熱します。

Q: ヘアードライヤーの空気はどのように加熱されるのですか?


A: ヘアードライヤーの中の空気は、ヘアードライヤーの筒の中を通り、電気的に加熱されたエレメントによって加熱されます。

Q: ヘアードライヤーのノズルは何のためにあるのですか?


A: ヘアードライヤーのノズルは、使用者の髪に熱風を当てるためのものです。

Q: ヘアードライヤーの最初のモデルを作ったのは誰ですか?


A: アレクサンドル・ゴドフォワが1890年にフランスでヘアードライヤーの最初のモデルを作りました。

Q: ヘアードライヤーの別名は?


A: ヘアードライヤーの別名はブロードライヤーです。

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