概要

徒手格闘(HTH または H2H と略されることが多い)は、銃器やその他の遠距離システムに頼らず、きわめて近い距離で行われる身体的な対峙を指す。一般には非武装の戦いを連想しやすいが、用語としてはより広く、素手だけの交戦も、手に持つ器具を用いた近距離の戦いも含む。相手を打つ、つかむ、制することができる間合い、つまり「リーチ」や「組み合い距離」が、この語の軍事・警察・民間の文脈での使われ方の中心である。関連概念として近距離戦闘や組み合い距離がある。

特徴と技法

徒手格闘の技法は多様で、打撃、組み付き、クリンチ、投げ、関節技、制圧保持などから成る。多くの体系では、状況認識、バランス、フットワーク、そして打撃と組み技を切り替える能力が重視される。武器が使われる場合でも、たいていは近接武器か即席の手持ち道具であり、訓練ではナイフや棍棒、あるいは手持ち武器や塹壕工具のような一般的な器具に対する防御、またはそれらの使用が扱われる。伝統的・現代的な訓練では、棒術や、棒や警棒を用いる技法に近い制圧法も含まれる。

歴史と発展

人類が武装した場所には、常に至近距離の戦いが存在してきた。古代の軍隊は組み技や武器術を訓練し、中世の戦闘書には短剣術や非武装の技法が記され、近代軍は徒手格闘の生存訓練としてコンバティブ・プログラムを発展させた。各文化の武術は、打撃系、組み技系、そしてその両方を組み合わせた体系として、戦場での有効性と個人的な自己防衛のために発達した。のちに民間スポーツは、これらの技法の多くを規則化された競技形式へと取り入れた。

用途と訓練

徒手格闘の技能は、いくつかの目的で教えられる。すなわち、近接戦闘を生き延びるための軍事コンバティブ、法執行における制圧と拘束、民間での自己防衛、そしてルールのある格闘スポーツである。訓練内容は、非致死的な制圧を重視するものから、致死的な力の状況で生き残ることを想定したものまでさまざまである。多くの指導者は、身体技術に加えて、エスカレーションの回避、法的な考慮、そして比例的な対応を重視する。

区別と注目点

  • 非武装と武装: しばしば純粋な非武装のものと考えられるが、HTH にはナイフ、警棒、即席武器が含まれることがある。形式的な徒手格闘の定義と比較できる。
  • 近接戦闘を表す語: 関連する表現には close-quarters battle(CQB)や close-quarters combat(CQC)があり、いずれも軍や警察の教範で用いられることが多い。
  • 安全と合法性: スポーツの場ではルールと保護具が導入される一方、実際の自己防衛では法的・倫理的な考慮が必要になる。

実践的に学ぶには、信頼できる学校が身体練習に加え、シナリオ訓練、状況認識の訓練、そして合法的な武力行使に関する指導を組み合わせる。技法や教範をさらに知るには、素手の技術と、近距離用具の使用または防御の両方を扱う入門資料や手引きが役立つ。伝統的な携行具としての棒や警棒についての説明もよく参照される。加えて、技術資料では、一般的な徒手格闘入門と、専門的な手持ち武器訓練ガイドを通じて、組み合いの間合いや武器の扱いが論じられることが多い。