ハロッズは、ロンドンのケンジントン&チェルシー王立区、ナイツブリッジのブロンプトン・ロードに位置する世界的に有名な高級デパートです。店舗名は単に建物を指すだけでなく、ハロッズブランドとして、ハロッズ銀行、ハロッズエステート、ハロッズアビエーション(エアハロッズ)など、関連する複数の事業やサービスにも用いられています。
概要と規模
ハロッズの敷地面積は約5エーカー(約20,000平方メートル2)で、店内には約330の売り場を有します。売り場面積はおよそ100万平方フィート(9万m2)に達し、ヨーロッパでも最大級のデパートの一つとされています。建物は地下から複数階にわたり、ファッション、宝飾、家具、食料品、化粧品など多彩な部門が入居しています。
歴史
ハロッズは1834年にチャールズ・ヘンリー・ハロッドによって創業されました。その後、19世紀から20世紀にかけて店舗を拡張し、英国国内外の顧客を集める存在となりました。20世紀には他の小売店や事業を買収して規模を拡大しました。
1959年には英国の小売持株会社ハウス・オブ・フレイザーがハロッズを取得。さらに1985年にはエジプト出身の実業家モハメド・アル・ファイエドが同店を買収し、以降店舗のイメージやプロモーションが注目を集めるようになりました。2010年には、カタール投資庁(QIA)へ売却され、現在はカタールの投資資本のもとで運営されています。
取扱商品・サービス
- ラグジュアリーファッション・アクセサリー:世界の主要ラグジュアリーブランドを多数取り扱い、ハイブランドのブティックが並びます。
- フードホール:ハロッズのフードホールは特に有名で、輸入食材や高級食材、デリ、レストラン、ティールームなどが充実しています。
- パーソナルショッピングとカスタムサービス:個別のスタイリングやギフト選定、オーダーメイド商品など、細やかな顧客サービスを提供しています。
- ギフトと限定品:ハロッズの限定グッズや毎年発表されるクリスマスベア(限定テディベア)は観光客やコレクターに人気があります。
- 国際配送・免税サービス:海外からの来店客向けの免税手続きや国際配送サービスなども整備されています。
建築・館内の見どころ
外観は威厳のあるファサードを持ち、内部には装飾性の高いディスプレイや豪華なインテリアが見どころです。季節ごとのウィンドウディスプレイやクリスマスイルミネーションは観光名所の一つになっており、店舗自体が観光スポットとして世界中から訪問客を集めています。
文化的・観光的影響
ハロッズは単なる小売店を越え、ロンドンの観光資源として重要な役割を担っています。多くの訪問客が店舗を見学し、買い物や食事を楽しむために訪れます。長年にわたり掲げられてきたラテン語のモットー Omnia Omnibus Ubique(「すべての人に、すべてを、いつでも」)は、かつてのハロッズの理念を象徴しています。
所有権の変遷と現状
創業以来、所有者や経営形態が変化してきましたが、ブランドとしてのハロッズは高級百貨店の代名詞であり続けています。現在は前述の通りカタールの投資資本のもとで運営され、グローバルな顧客層に向けた商品構成やサービスを展開しています。
来店のポイント
- 主要観光地(ハイド・パークやスローン・ストリート)から近く、アクセスが良い。
- 混雑する時間帯やセール時は非常に混み合うため、余裕を持った計画が望ましい。
- フードホールや限定商品は人気が高く、早めに訪れると見やすい。
ハロッズは単なるショッピングの場を超え、歴史・建築・食文化・ラグジュアリー消費が交差するロンドンの象徴的な存在です。初めて訪れる人も、リピーターも、多様な楽しみ方ができる百貨店として知られています。

